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琥珀捕り

       51琥珀ペンダントj
クレー・フェルメール・ピカソ≫から続き
(承前)
 フェルメールは、何年か前「青いターバンの少女・真珠の耳飾りの少女」が来日して以来、ときめいています。
 この展示には、フェルメールの作品と同時代の他の人の作品もあったのですが、一目散に「青いターバンの少女・真珠の耳飾りの少女」のある最後の部屋に行きました。会期初めに行ったので、「後戻りしないでくださーい」というアナウンスもなく、かの絵をみてから、他も、鑑賞しました。
 が、「青いターバンの少女・真珠の耳飾りの少女」は、じっと見て、ずっと見て、もう一回離れて見て、帰ろうとして、もう一回見て、それでも、「ねぇ」と、呼びかけるものだから、もう一回見て。帰れなーい。こんなに、後ろ髪をひかれたのは、この絵が、一番じゃないかと思います。

 フェルメールのことは、たくさんの文化人や作家が紹介しています。アイルランドの作家、キアラン・カーソン「琥珀捕り」 (栩木伸明訳 東京創元社)の中でも、何度も登場します。
 フェルメールの作品―特に、「デルフトの眺め」を熱く語るだけでなく、贋作者のことまで書いてあります。もっとも、この「琥珀捕り」という百科事典のような文章は、チューリップの投機話あり、アイルランドの昔話あり、ギリシャ神話あり、紅茶の紹介あり、マルメロのゼリーの作り方あり・・・のイメージの広がりとそのつながりを堪能する1冊ですが、オランダという一本の柱が立っています。もう一本の柱は、題名にもなっている「琥珀」。琥珀にまつわるエピソードも随所に出てきます。
 この「琥珀捕り」という本は、琥珀が生きたままの虫を閉じ込めたように、「生きたまま」の話を閉じ込めているってこと?
(≪『書くこと』についてとおなじくらい『読むこと』についての本≫に続く)

☆写真は、英国アンティークの琥珀のペンダント、中に虫とその羽根が入っています。

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