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世界でもっとも美しい教科書

           赤いバラj
 「ハンス・フィッシャー―世界でもっとも美しい教科書」(真壁伍郎著 編集工房くま)は、銀座教文館で、「フィッシャー展」が開催された際に出版された冊子です。

 中には、いかにして、美しいスイスの教科書が誕生したか、いかにして、フィッシャーが、教科書の挿絵に参画したについて書かれています。そして、そこには、一人の優れた教育者(チューリッヒ州の小学校の先生)アリス・フーゲルスホーファが存在したこと・・

 また、巻末には、フィッシャーの講演録と、フィッシャー自身の「学校の壁画について」という翻訳文も掲載されています。カラーの参考図版もついています。

 昨日、紹介した二年生用3冊と三年生用の教科書のほかに、フィッシャーは、カード式の教科書を一年生用に作っています。その題名が「にわのあかいばら」。これはスイスの人ならだれでも知っている民謡らしく、フィッシャー以前は、小学校三年生用教科書のタイトルが、「庭の赤いバラ」で挿絵がクライドルフ!(初版1923年)らしい。うーん。クライドルフにフィッシャーに、カリジェ!凄い、ラインナップ。
 日本の国語の教科書のように、このお話は赤羽末吉、このお話は山脇百合子・・・というのじゃなくて、一冊丸ごと、その画家ですからねぇ。

 そして、フィッシャー最後の教科書(三年生用)「水は流れる ここから あそこへ」の完成本は、フィッシャーの亡くなる二日前に、フーゲルスホーファから、彼に届きます。折り返し書かれたフーゲルスホーファへのお礼の手紙には、こう書いてありました。

「わたしたちの愛するもの、この教科書に、ゲーテのことばを添えましょう。
いまはもう、どんな苦労も必要もない! バラがあるのだから、ただ、咲くだけだ。」
(つづく)

*****この小さくとも宝の詰まった冊子を教文館のお土産に下さり、「にわのあかいばら」全文を手書きで書き写してくださった友人に感謝します。

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