

ルーペ持参の勉強会なんて、わくわく。
持ってる本があれば、持ってこいなんて、わくわく。
が、しかし、遠方はるばる・・で、なくなく 持参しなかった。
古本 海ねこさんつながりのこの会、はるばる足を運んだのは、案内の写真に、クライドルフの「花のメルヘン」が、原書と翻訳本並んで、写真に写っていたからでした。スイス帰りとしては、行かねばならぬ・・・
広くないお部屋に熱心な聴衆が30人以上。
仕事の枠を乗り越えて、話す、いえ、熱く語る先生。印刷屋さんが、絵本の色の出し方を話してくださる機会なんて、そう多くないことです。絵本の話と言えば、作者や訳者や編集者、本を売る人、または、子どもの前で活動している人の視点や子育てや教育や心理学関連からの視点のお話が殆ど。そんな中、印刷屋さんが、愛書家で、しかも、絵本に足を突っ込んでいるなんて!
絵師、彫師、刷師のいわば、刷師の人。現代は、彫師でもある人が先生でした。
テーマは「昔の絵本は何故美しいか」特に後半は「青」に絞り込んだお話。
先生が関わられた何冊かの絵本と、私も持っている、クライドルフの 「花のメルヘン」 (ささきたずこ訳 ほるぷ)ベスコフの「しりたがりやのちいさな魚のお話」 石井登志子訳 徳間書店) 「にひきのこぐま」 (イーラ作 松岡享子訳 こぐま社) 「かわせみのマルタン」 (リダ・フォシェ文 フェードル・ロジャンコフスキー絵 石井桃子訳 童話館) 「Din Dan Don It’s Christmas」 (Jania Domanska) 「鳥のうた」 (ジョールジュ・レホツキー作 木島始訳 佑学社)等。
・・・・を、画面で拡大してくださりながら、その手の込んだ昔の絵本と今の印刷の違いを見せてくださいました。現場の人なので、生き生きと制作の臨場感が伝わり、今まで知らなかった絵本の造りとしての奥深さに触れた気がします。画集や写真集、あるいは、愛のこもった絵本が高価なのがよくわかりました。
私ももちろん、絵本は絵から飛び付きますが、内容を読み、さらに深みに入って行きます。印刷屋さんから見たら、絶対的に絵の色の具合に飛びつかれているようでした。が、結果、上記の絵本のチョイスを見ると、色だけでなく内容のチョイスにつながっているのがわかります。
☆写真は、上下ともスイス ベルンの同じ店(工房)。


