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みんなみすべくきたすべく

桜と尖塔

22マーロー教会と八重桜j
「イギリス名詩選」 (平井正穂編訳 岩波文庫)
(はしがきより)
「もっと、西欧の人々の心について知りたいと思う人は・・・(中略)・・・・日本や東洋の文化や人間性についての理念を、単なる教えられた知識としてではなく、体験化された生けるものとして知る、自分の内側にとりこんで身につける、身につけようとすることである。そういった「しん」の強さを身につけようと絶えず努力することである。・・・・(中略)・・・・・イギリス人が愛読し、賛美している詩だからといって、われわれまでが賛美する必要は毛頭ない。理解しがたいからといって、直ちに自らを責めるのは愚かである。分からない場合に分からないと言うことは、分かったふりをするより、遥かに誠実な行為であり、心の中に「しん」を持っていることを証明している。しかし、このような違和感、抵抗感から、少しずつ、より高次の理解と共感がにじみ出てくる。少しずつ展望が開けてくる。イギリスと日本――遥かな西にある小さな島国と遥かな東にある島国日本。」
 
以下、この詩選に載っている、ウィリアム・コリンズ(1721~59)の「夕べの賦」という長い詩のほんの一部です。
「夕べの賦」
≪・・・・私は我が家から荒野を眺め、水嵩をました川を眺め、
陰々と煙る村々を眺め、朧に霞む教会の尖塔を眺め、
その尖塔からかすかに伝わってくる鐘の音を聞き、そして、
お前の手が暮れなずむヴェイルをゆっくりと引き、
すべてのものを闇にかくしてゆくのを眺めていたい。・・・・・・≫

ほら、ここには、高野辰之の「朧月夜」と、よく似た空気が流れている(と、私は思う)。
☆写真は、英国テムズ川上流マーロー ホテルの窓から撮影

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