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子どもの本でちょっとお散歩(川 その5)

            40桃j
「ももたろう」 (松居直文 赤羽末吉絵 福音館書店)
「むかし、あるところに、おじいさんあとおばあさんがすんでいました。おじいさんは山へ しばかりに、おばあさんは川へ せんたくに ゆきました。あるひ、おばあさんが川で せんたくをしていると、かわかみから、ももが つんぶく かんぶく つんぶく かんぶくと ながれてきました。おばあさんが ひろってたべてみると、なんともかとも おいしい ももでした。・・・」 

 日本の「川」の話で、一番に思いだすのが、昔話「ももたろう」です。
 なにを隠そう。私は、「桃」が好きです。白桃も黄金桃も、スモモの類も。種が大きくまん中にあって、外に甘い(あるいは、甘酸っぱい)果肉の付いているフレッシュな果実。梅干しという、もはや果物から距離を置く、夏場の友、整腸の友も好みです。
 ただ、うぶ毛が生え、優しく扱わないといけない繊細な乙女の白桃らは、実は美しく食べるのが難しい。誰かに皮をむいてもらって、食べやすい大きさにしてもらって食すのは上品とはいえ、あのおいしい果汁の滴りは、いったいどうなる?嗚呼。それに誰が種のまわりの果肉を食べる?
 確かに、皮をしゅるしゅるとむいて、大きなお皿の上、もしくは、果汁がぽとぽと落ちても構わない流しのところで、ガブリといくのは、桃を愛する者の食べ方です。ただ、エレガントとは程遠い。それに、桃は、冷蔵庫で冷やしすぎると、おいしくないし、とはいえ、室温が髙すぎるようなところに置いたままだと、ぬるい。むいたら、すぐ食べないと変色するし・・・ともかく扱いの難しい果物の中でも筆頭なのが桃なのです。
 しかも、おいしい桃を店頭で見つけるのは、難しい。結構な値段で購入したのに、「皮がすっとむけない!」「実がじゃりっと、硬い!」といった経験は、数知れず。選びたいにも、触っちゃいけないし、よく見たくても薄い紙で覆われて・・・・

 が、しかし、もし、「川」から、桃がうまい具合に流れてきたなら、冷え具合も食べ頃だろうし、川に張り出した枝から落ちたなら熟して食べ頃だろうし、まさか、食べ頃を誰かが冷やしていたのが流れてきたとしても、やっぱり食べ頃だろうけれど、現在、実際の川から流れてきたのは、いくら「桃」好きでも食べない・・・・桃の品質の問題じゃなく、川の水質。やっぱり、「ももたろう」は昔話でした。とっぴんぱらりのぷう。
☆写真は、京都御所外苑 桃の花

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