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みんなみすべくきたすべく

星に尋ねる

たなばた
「いまは昔 むかしは今」第一巻「瓜と龍蛇」(網野善彦・大西廣・佐竹昭宏 福音館)
 (承前)
 昨日の「天の庭」(沖永良部島の昔話)➡➡最後の≪ブレ星(スバル)に行き会うた≫の続きです。
 ブレ星に玉のミショダイの姫の行方を尋ねると、「・・・あとから三ツ星(オリオン)がやって来るから、あれにきいてみ」そして、三ツ星にきいてみると、「・・・あとから夜明け星(明けの明星)がやってくるから、あれにきいてみ」
 そして、その明けの明星に聞いてみると、
「・・・ここから行くと、野っぱらの真ん中に池がある。池のはたには一本松。それに馬をつないだら、おまえはその木にのぼっておれ。そうすりゃ赤牛が来て、水を飲み、鼻切れ牛が来て水を飲み、七人連れが来てみそぎをし、五人連れが来てみそぎをし、三人連れが来てみそぎをするが、その中のひとりは玉のミショダイの姫なるぞ」

 おお、これで、星座の勉強できます。(以下、星座の本引っ張り出し、ネットでも調べましたが、個人的な推論にすぎません。また多くの日本の星座の本が北緯35度の星空解説なので、この沖縄の話とずれているだろうし、季節も様々で、確証は全くありません。)

 まず、ブレ星(スバル。プレアデス:、おうし座の一部)⇒その後に三ツ星(オリオン)⇒明けの明星(金星)
 それで、野っぱらの真ん中の池(冬の第三角?:シリウス、フロキオン、ペテルギウス)⇒池のはたの一本松(ペテルギウス?)⇒赤牛(ポルックス?)鼻切れ牛(カストル?ポルックスより、少々暗い)⇒七人連れ(北斗七星?)⇒五人連れ(牛飼い座?)⇒三人連れ(こと座?)⇒その中の一人がミショダイ姫(ベガ?織女星)そして、ベガ、デネブ、アルタイルの夏の大三角のアルタイルが牽牛星。

 ところが、絵巻「天稚彦草紙」➡➡で、長者の娘が天稚彦を追っていくところでは、
≪…白い狩衣を着た美しい男に尋ねると、「後から来る人に聞いてごらん、私は、宵の明星さ」。次に手に箒を持っている人に尋ねると、「知らない、あとから来る人に聞いてごらん、私は箒星」。またたくさんの人がこちらにくるので聞くと「知らない、あとから来る人にきいてごらん。私たちはすばる星」…向こうから立派な輿に乗った人が来て、この人は知っていた。…≫
 こちらは、姫が追いかけていく話、「天の庭」は、姫を探しに行く話で、違う話とはいえ、星に行方を尋ねる方法は同じ。明けの明星や宵の明星という、誰でも見つけられる金星が大きな役割を担っているのは、共通しています。ちなみにスバル星のあとからくる立派な一等星は、アルデバラン(すばるの後星と呼ばれている)だろうか・・・・
 
 はてさて、ますます 深みが待っている・・・ギリシャ神話と星座物語も深い・・・
 ま、牛の話を探していて、日本の話を楽しみ、赤牛や鼻切れ牛が出てきて、しかも西洋のおうし座なんだから、とりあえずは、よしとします。????(続く)

*「星と神話」(井辻朱美監修 藤井旭写真 講談社)
*「星座の話」「星と伝説」「星の神話と・伝説」(野尻抱影 偕成社・偕成社文庫・講談社学術文庫)

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