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みんなみすべくきたすべく

はじめの名前はアステリオス

ミノタウルスj
(承前) 牛から離れそうになったけど・・・・
 では、何故、ミノス王が、牛頭怪人ミノタウルスを閉じ込めたかというと、ミノス王が、ポセイドンの怒りをかい、妻に呪いをかけられ、牡牛との間に、ミノタウルスが生まれたという次第。
 じゃあ、何故、ポセイドンという海の神が怒ったかというと・・・
 
 「ギリシャ神話」(ロジャー・ランスリング・グリーン 山本まつよ訳 矢野ゆたか絵 子ども文庫の会)では、こうです。
クレタ島ミノス王がポセイドンに海からの贈り物としてもらった牛を、私欲のため自分の持っていた牛に変え、そちらを犠牲(いけにえ)にしたら、もらった牛は狂ってしまいました。誰もなすすべがないところにヘラクレスが現れ、生け捕りにしてギリシャに連れて帰るものの、結局北方に逃げてしまい、アテナイ近郊でも誰かれなく殺す牛となり、その一番初めの犠牲者がミノス王の息子で、牛に殺されたと信じないミノス王はアテナイに攻め込み、その休戦の条件が、迷宮にいた牛頭の怪人に、毎年7人ずつの若者と乙女を差し出すというもの。*****ここでは、ミノタウルスの出自には触れていません。

石井桃子編訳「ギリシャ神話」(富山妙子画 のら書店 あかね書房)では、クレタ島の王にえらばれたミノスはとき、まずゼウスにいけにえをささげたいと考え海岸でポセイドンに呼びかけ、生贄にする動物を祈ります。すると、海の中から銀のように光った角のある、雪のように白い一頭のオウシ。ところが、ミノスはこの見事なオウシを祭壇に捧げず、自分のものに。それを怒ったポセイドンは、この美しいオウシを乱暴な獣に。それをヘラクレスが生け捕りにくるもののヘラクレスにはなつき、クレタ島から帰るときには、背中に乗って渡っていったようです。*****ここでも、ミノタウルスの出自は関係ないですね。

さて、アポロドートス「ギリシャ神話」(高津春繁訳 岩波文庫)となると、ポセイドンが供した牡牛を捧げなかったミノスに怒り、この牛を猛悪にし・・・ということころは、上記二つと同じなのですが、上記が子どもを意識して書かれたものであるの対し、これは原典に近いと言われていますので➡➡ 、こうです。
 (ミノス王の妻)パーシパエーがこれ(牡牛)に対して欲情を抱くように企んだ。彼女は牡牛に恋し・・・・工匠ダイダロスと共謀し、車のついた木製の牡牛を製作し、この内部を空洞に、牝牛を剥いでその皮を縫い付け、かの牡牛が草を食んでいる牧場に置き、中には、パーシパエーを入れた。・・・・それで、生まれたのが牛頭の怪人のミノタウルス。ちなみに、迷宮を作ったのはダイダロス。

うーん、複雑。が、最後の方が、ミノタウルスの誕生の理にかなっている。それに、このミノタウルスが生まれた時は、アステリオスという名前があったようですが、その後、手におえない乱暴者となりミノタウルス。(続く)

☆写真は、ナサニエル・ホーソンの「ギリシャ神話物語」(新書館)のエドマンド・デュラック絵 迷宮前のアリアドネとシシウス

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