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みんなみすべくきたすべく

こんなお話をこっそりかくしておくなんてさ

十二支3
(承前)
「いまは昔 むかしは今」(網野善彦・大西廣・佐竹昭宏 福音館)第3巻「鳥獣戯語」➡➡
 
 さて、「十二類絵巻」➡➡の解説の一部は、子どもたちと座談のような形で書かれていて、子どもたちが「こんなお話があったんだねぇ。」「大人ってずるいと思わない?こんなお話をこっそりかくしておくなんてさ・・・・。」というのが、面白い。まったくその通り。

 また、そこには、「絵も”読むこと”ができる」と書かれています。
 例えば、歌合の判者になった鹿の着物の模様。紅葉です。(昨日の写真参照➡➡)これは古今集(905年)の「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき」という歌を引き合いに出し、鹿と言えば、紅葉のイメージがわきあがり、鹿の着物の模様につながるとしています。
 また、上の写真に写る牛の着物は牛車。ウサギは、萩の花の模様の着物。
 
巻末の編集委員論集「チェスター・ビーティ図書館蔵 十二類絵巻の本文について」によると、≪兎は、「萩の花」という名の『かきもの』を・・・・持って来た。・・・・「萩の花」とは、いわゆる「ぼた餅」である。絵の兎が捧げ持っているのがそれであろう。「かきもの」は「掻餅(かいもち」」のことか。≫などと、書いています。また、牡丹餅を女の詞で「おはぎ」という、と注釈しています。
 そして、判者の鹿と萩の関連にも言及します。万葉集・古今集などに鹿と萩を歌ったものが多く、例えば、「我が岡にさ牡鹿来鳴く初萩の花妻どひに来鳴くさ牡鹿」(大伴旅人)。そのイメージから萩の着物とぼた餅(おはぎ)持ってるなんて、お洒落すぎます。(続く)

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