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みんなみすべくきたすべく

現代語訳のおかげで楽しめる

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(承前)
 干支の動物たちですから、当然「牛」さんも出てきます。

 この「十二類絵巻」➡➡の初め、歌会のはじめに、鹿が判者としてやってきたとき、それぞれが、一言喋るのですが、みんな言葉で遊んでいます。
まず、牛≪みんなが目に角立てた角目(つのめ)になって、やいのやいのいっているぞ。≫
羊≪よびもしないのに出てきたのは、きっとなにか用(羊)があってのことだろう。≫
虎≪こいつをすぐにも捕(虎)えたいな。≫
蛇≪わたしの体みたいに長ったらしいやりとりですね。≫
犬≪招きもしない勝手なおしかけ、もってのほか。人が用いぬ(犬)ところはさっさと去ぬ(いぬ・犬)べきだ。いまに大けがするなよ。≫(上の写真に写る犬が意見しています)
・・・・・
十二支2

それで、結局、「鹿待つところの狸」➡➡で、騒ぎになって、狸はやっつけられるものの、リベンジを目論む狸の作戦会議 ➡➡。狸たちは古鵄が様子を見に行った結果、十二類を夜襲。が、結局負けることに。その時の絵が、上の絵で、左端に、古鵄が牛にやっつけられるところが描かれています。(その下には、馬が梟をやっつけています。)
牛の台詞、古鵄のキャプションには、こう、書かれています。
牛≪先年、鴨の河原で病に倒れていたとき、嘴で瘡をつつきおったな。あの痛さとくやしさ。自業自得、しかたがないわ、死んでもうらみに思うなよ。古鵄め。≫
≪もうろくして自分の年齢さえ数えきれない古鵄は、羽毛もすっかり抜け落ちてろくに飛ぶこともできない。その上、着なれぬ武具に身を固めているので、体の自由がぜんぜん利かない。≫

「いまは昔 むかしは今」(網野善彦・大西廣・佐竹昭宏 福音館)では➡➡、古文を現代語訳してくれているので、多くの人が楽しめます。この十二類絵巻は第3巻「鳥獣戯語」に出ています。(続く)

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