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あかべこのおはなし

赤べこj
 (承前)前回、写真の隅っこにちょこっと写っていた、赤べこの話です。

 「あかべこのおはなし」(わだよしおみ文 わかやまけん絵 こぐま社)
 会津の民芸店の仕事場で、木型に合わせて作られた紙の張り子・・・それが、「赤べこ」です。
 今 出来たばかりの「赤べこ」は棚に並べられ、会津磐梯山が紅葉で赤いのを見ます。買われた家でも、山に行ってみたい「赤べこ」は猫に頼んでみたり、カラスに頼んでみたり、お城から飛び降りてみたり、そこで出会ったカエルに頼んでみたり、次はいたち、次は亀。ついに着いた山の登り口では、のうさぎに「おやまのみちは けわしいよ。」
「でも、ぼくは のぼりたいんだ。」
≪ゆっくり あるけ。 ゆっくり あるけ。 まっすぐ のぼれ。まっすぐ のぼれ。すべって おちて それでも のぼる。あしが おもい。めが まわる。「ちょうじょうだ。」・・・・(中略)・・・・もみじの ばんだいさんに ゆうひがてって まっかです。あかべこは とても しあわせでした。≫

  「あの山に行ってみたい」・・・どこかに行きたい、外に出たい・・・この願いは、子どもたちにわかりやすいものですが、最後は「しあわせでした」という抽象的な表現。これは、なかなか、幼い子どもにはわかりにくい。子どもの話としては、抽象的なものから 幸せというのは、わかりにくい。あたたかいご飯がまってる。おかあさんのハグがまってる。おいしいおやつがある。・・などなど。子どものための≪どこかへ行って戻ってくる、行きて帰し物語≫は、具体的なものが 待っているのが、わかりやすい。

 この絵本が大人向きであるというなら、なんの文句もないのですが、赤い山で佇んで終り・・・というのは、ちょっと残念。せめて、みんなで行ったとか、報告に帰ったら、みんなが待っていたなどなど、子どもたちも、ああ、よかったと思える結末であったら、よかったなぁ・・・

☆写真は、「あかべこのおはなし」の上に、招福舟の紅白張り子の牛。絵本と同じ会津のものです。

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