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黄斑の牛

北野jj

(承前)
 今度は、「黄斑」。
 あめまだらの牛の話です。こちらは「いまは昔、むかしは今」(網野善彦・大西廣・佐竹昭宏 福音館)第二巻「天の橋 地の橋」にありました。

また、第二巻の大きな目次だけ書きます。
「最初の橋を見つけた!」
「だれが橋を架けたのか?」
「橋の神秘」
「橋は別世界との通い路」
「橋にひそむもの、川にひそむもの」
「川をゆく――淀川水系の場合」
「都の橋 京・大坂・江戸」
・・・中には、「だいくとおにろく」や「さんびきのやぎのがらがらどん」や「一寸法師」などの話も入っています。

 それで、「黄斑の牛」がでてくるのは今昔物語「河内禅師の牛」です。大意が現代語にされて書かれています。
≪・…当時、河内禅師のところに黄斑の牛が飼われていたが、その牛を知人が借りうけたいというので、淀へ牛をひいていかせた。ところが、樋集(ひづめ)の橋にさしかかると、牛飼いの車さばきがへたで、片方の車を橋から落としてしまった。それにひかれて牛車も橋から落ちていく、ああ、落ちる落ちる、と思っていると、牛は足をふんばってぐっとこらえ、じっと動かずに立っていた。とうとう鞅(むながい)が切れ、牛車は落ちてこわれてしまったが、牛は落ちずに橋の上にとどまった。人は乗っていなかったので、けが人はなかった。力の弱い牛だったら、引かれて落ちて、牛も大けがをしたことだろう。なんとすばらしい牛の力だと、そのあたりの人たちもほめちぎった。・・・・・≫

 なるほど、力強い牛の象徴として「黄斑牛」が選ばれたのですね。
 ちなみにこ樋集橋のことを調べてみましたが、この字の橋や地名は見当たりませんでした。ただ、ひづめ(獣の蹄と同じ音)の字が樋爪という地名は、京都南部桂川(やがては淀川になる近く、淀樋爪というところが見つかりました。(続く)


北野

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