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誰が 殺した コマドリを?

コックロビン 
(承前)
「マザーグース」の唄は、ナンセンスが基本とはいえ、「誰が殺したコマドリを?」の最後に牛が来るのも、ちゃんと韻を踏んでいてのことです。

 ≪誰が弔いの鐘を鳴らすのか?(鐘を引っぱる)→pull 引っ張ることができる雄牛→bull≫ なお、伝わったものの中には、ここのところ、≪誰が弔いの鐘を鳴らすのか?(鐘を引っぱる)→pull  引っ張ることができる赤ウソ→bullfinch(ウソという鳥、コマドリより大きいものの、コマドリと同じく胸が赤い)≫と書かれているものもあります。

 また、途中の≪誰が経帷子を作るのか?小さい針で縫う→with my little needle   縫うのはカブトムシ beetle ≫が、≪誰が経帷子を作るのか?小さい針で縫う→with my little needle   縫うのは教区典礼係→beadle≫と、なっていたり、ともかく古くから伝わり、支持されてきたものは、奥が深く面白い。
*参考「マザーグースと絵本の世界」(夏目康子著 岩崎美術社)

☆写真は、①「マザーグースのうたがきこえる」(ニコラ・ベリー絵 ゆらきみよし訳 ほるぷ)を広げた上に、左 ②「The DEATH and BURIAL of COCK ROBIN 」E.MARSHALL版 1829:ほるぷ・復刻マザーグースの世界) 中 ③「TOMMY'THUMB'S SONG BOOK for All Little MASTERS and MISSES」(Isaiah Thomas版 1794 :ほるぷ・復刻マザーグースの世界) 右 ④「The DEATH and BURIAL of COCK ROBIN 」WILLIAM DARTUN 1806 :ほるぷ・復刻オズボーンコレクション)
 ①では、スズメ、蠅、魚、カブトムシ、フクロウ、カラス、ひばり、ベニスズメ、鳩、とんび、ミソサザイ、ツグミ、ツグミ、あかうそと続き、雄牛は出てきません。
 ②では、カブトムシではなく 教区典礼係が描かれ、雄牛の後、鷹,、コクマルガラス、ウサギと続きます。
 ③では、スズメ、蠅、魚、カブトムシだけで終わります。
 ④では、スズメ、蠅、魚、カブトムシ、フクロウ、カラス、ひばり、とび、ムネアカヒワ、鳩、ミソサザイ、ツグミ、雄牛の順です。

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