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モミの手紙

モミのてがみj
「モミの手紙」(ロバート・フロスト 作 テッド・ランド絵 みらいなな訳 童話屋)
(承前)
実は、「カバの木」の詩➡➡と、絵本になった「モミの手紙」の詩が、続いて掲載されている英語の本を持っています。
"You Come TooーーA collection of his own poems for young readers"(Robert Frost :illustrated Cécil Curtis :The Bodley head London )
 その前書き(1964年版)には、ロバート・フロストが英国に住んでいた時、詩人のエドワード・トマスと出会い、アメリカ人で農村生活を描いたフロストと、オックスフォード大学出身であり初めは書評家であったトマスは、血のつながった兄弟のように交流し、トマスは、フロストの才能を理解していたとあります。
 その前書きを書いたのは、エリナー・ファージョン。
 ファージョンは、「想い出のエドワード・トマスーー最後の4年間」(エリナー・ファージョン 早川敦子訳 白水社)を書いたように、既婚者のエドワード・トマスを密かに慕い、尊敬していましたから、その後、フロストの子ども向けアンソロジーに前書きを書いたのも自然な流れかと思います。
 がしかし、ここでは、ファージョンとエドワード・トマスに深入りせず、フロストの「モミの手紙」原題はChristmas Tree--A Christmas Circular Letter。

 山を持つフロストのところに、クリスマスツリーを探す男がやってきます。
≪欲しいのはクリスマスツリー、と男は言った。たまげたことに、わたしの山のモミの木は、商人の目にはクリスマスツリーと映るらしい。実は、わたしは、香りのよいバルサムモミの山をを所有している。一本一本はそれは美しく、神々しい。梢は尖塔のようにとがり、まるで、幾百の教会が集まっているようだ。彼らは、モミの木。断じてクリスマスツリーではない。切り倒して金に替えようなんて金輪際考えたこともない。そんなことをしたら、生きものたちが山に住めなくなる。切り株だらけの、月面のような寒々しい世界になってしまう。クリスマスツリーになって、いくばくかの金に交換されることをバルサムモミの木が知ったら、どんなに嘆くだろう。おまえたちは、ここにいることで、大事な、たくさんの仕事をしている。生きているからこそ美しく、立派なのだよ。≫

 この絵本の絵を描いた テッド・ランドの美しい絵は、フロストの詩の世界をより深めていると思います。(続く)
☆写真上は、スイス グアルダ。
 写真下、奥が「モミの手紙」(テッド・ランド絵 童話屋)手前が"You Come TooーーA collection of his own poems for young readers"(illustrated Cécil Curtis :The Bodley head London )

      モミの手紙2

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