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みんなみすべくきたすべく

くるみわり人形とねずみの王様

くるみわりj
 
 このブログでも「くるみわり人形」のことは以前に書きましたし  ➡➡  ➡➡海ねこさんのページでも書かせていただいたことがありました。「クリスマス絵本で世界めぐり」12月25日分➡➡ またデュマのくるみわり人形のことも書いたことがあります。➡➡

 こうやって何度か「くるみわり人形」とその周り➡➡のことを書いていますが、原題は「くりみわり人形とねずみの王様」というくらいですから、お菓子のことばかり考えてないで、ネズミのこと、その登場の仕方の臨場感も書いておかなくては。
 
 クリスマスイブ、マリーが、おもちゃの棚を閉め、自分の部屋に行こうとした、その時、
≪みなさん、耳をすませてごらんなさい!そこらじゅうで、ひそひそ声が聞こえ、かさこそ、あたりをはばかる物音がしはじめたのです。暖炉の後ろからも、いすの後ろからも、戸棚の後ろからも聞こえてきたのです。背の高い置き時計は、ぐるるる、ぐるるると、うなりはじめましたが、鐘をうつ気配はありませんでした。マリーが見あげると、時計の上にとまっていた大きな金色のふくろうが、時計をおおいかくすような恰好でつばさをひろげ、まがったくちばしのついた、みにくいねこのようなくびを、前につきだしてきました。時計のうなりが、ますます大きくなり、こんどは、ことばが聞こえはじめました。
「時計よ、時計。静かにうなれ、鐘なぞ、うつな。
ねずみの王さま 音がおきらい。ぐるるる ぐるるる・・・
歌っておやり 昔の歌を。ぐるるる ぐるるる・・・・
鐘をうつなら ボーン ボーン
そこで王さま ご臨終」
歌のようなことばが終わると、時計は、十二回うなりました。ぐるるる、ぐるるる・・・・と、くぐもった音で十二回うなったのです。・・・・(中略)・・・・ところがこんどは、そこらじゅうで、くすくすわらいや、キーキー声がしはじめました。つづいて、かべのむこうから、何千という、小さな足で走りまわる音が聞こえ、かべ板のすきまから、かべのむこうから、何千という、小さな足で走りまわる音が聞こえ、かべ板のすきまから、これも何千という小さな光がさしました。ところが、光と見えたのは、とんもない!ギラギラひかる小さな目玉の列だったのです。四方八方、すきまというすきまから、ねずみの群れが、のぞきこんでいたのです。あっというまに、ねずみの群れは部屋じゅうをはしりまわり、その数が、みるみるふえ、しまいには・・・・・・≫

・・・と長い引用になりましたが、引いているうちに、最後の辺り、ねずみをウィルスに置き換えそうになるのは、2020年のクリスマスイブの悲しい性(さが)。

とはいえ、この長いお話を、3人の子どもたちに毎夜、続けて読んでやっていた時期があったのが、懐かしい。
読ませてもらう母親自身も、毎夜わくわくしながら読んでいたことを思いだしました。

*「くるみわり人形」(E.T.A.ホフマン ラルフ・マンハイム英語訳 渡辺茂男日本語訳 イラストレーション モーリス・センダック ほるぷ出版)
*「クルミわりとネズミの王さま」(ホフマン作 上田真而子訳 岩波少年文庫)

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