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みんなみすべくきたすべく

流行感冒

志賀直哉j
友人から、新聞に日本の疫病の話が紹介されていたよと、メールが来る前に、何かで知っていた(と思う)志賀直哉の「流行感冒」という短編を読みました。

 タイトルも、時代も、スペイン風邪が流行ったその時期ですが、これまで読んだペストなどのヨーロッパのフィクションとは、少々疫病の位置が違っていました。確かに、流行性の病気が流行り、それに注意しながら、生活しないといけない状況ではありますが、ヨーロッパのそれほど壊滅的な状況ではないように思います。
 タイトルの意味するものが読み取れていないのかもしれませんが、この作品の本質は、主人と、その妻、そして、手伝いの女性たち、あるいは、生活層の違う者たちとの繋がりを描こうとしているところにあると思います。

 志賀直哉の文章は、詩的でよくこなれた日本語だとされています。多くの評価がそうです。が、しかし、当時の日本人男性の女性に対する意識。あるいは、今もまだまだ残る意識の片鱗を見るようで、個人的には、好みの作品ではありませんでした。

☆写真は、奈良 高畑 新薬師寺近く。 高畑には、志賀直哉旧居が保存され公開されています。

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