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スカパンの悪だくみ

明けの明星15
 「スカパンの悪だくみ」(モリエール 鈴木力衛訳 岩波文庫)
電車用に、本棚から引っ張り出した、このモリエールの戯曲。ドタバタ喜劇です。1671年初演。
うーん、シェイクスピア喜劇「間違いの喜劇」(1594年初演か?)と、筋立ては全く違うものの、ドタバタするところや、勘違いが騒ぎの上乗せになるところが、似ている。ま、喜劇とはこんなものなのでしょうが、カ・リ・リ・ロ自身が、ロンドングローブ座で、初めて見たのが「間違いの喜劇」(小田島雄志訳の白水社Uブックス持参で観劇)で、その後、何回かグローブ座での観劇を楽しんだ者としたら、シェイクスピアの方が先でしょ。などと、後発のモリエールを思っていたら、実際、モリエールのこの劇、着想の元になった劇があり、一部など、他作品を借用などという解説がありました。
勘違いや、人の慾、人間が侵すことですから、似てくるのは仕方ないか・・・

で、この中で、おかしかったのは、スカパンという、悪賢く、口が達者なおじさんが、一人二役で、乗り切ろうとするところ。
スカパンの主人の父親ジェロントを 剣客が探しに来たという嘘をつき、主人を袋に隠します。
≪(作り声で)「なんと!おいらにあのジェロントめを殺すことがでけんちゅうのか、どなたかあいつの居所を教えてくださらんか?(ふだんの声で、ジェロントに)動いちゃいけませんよ。(またもや作り声で)「おのれ!大地の底に隠りょうとも、きっと探し出して見するぞ!」(いつもの調子で、ジェロントに)顔を出さないで。(以下作り声と自分の声でやりとりする)「これ、袋を持ったその衆」  へい。  「おまえに一ルイ呉れてやろう。あのジェロントめがどこnいるか、教えてくれんか。」  ジェロントさんを探していらしゃるんで?  「そうとも!探しているんじゃ」   して、どういうわけで?   「どういうわけだと?」  はい。  「ちょっ!おいらはこの棍棒であいつをぶち殺してやりたいんじゃ。」    とんでもない!あのかたを棍棒でぶつなんて。罰があたりますよ。あのかたにそんなことをしたら。  「あのかたにだと? 誰が?あの間抜けの、悪党の、ごくつぶしのジェロントめが?」   ジェロントさんは間抜けでも、悪党でも、ごくつぶしでもありません。そんな口のききかたは慎んでもらいましょう。   「こいつめ、・・・・・・・・・・(後略)・・・・・≫

この後も、延々と、一人芝居は続きます。
それで、舞台で、声色を変え、多分、動作も、その人になりきって変えているスカパンの様子に失笑?あるいは大笑いしている観客。・・・・が、見えてきます。
昔、戯曲を読むのは苦手でしたが、先の「間違いの喜劇」以来、戯曲も十分、楽しめるようになりました。

「間違いの喜劇」(シェイクスピア 小田島雄志訳 白水社Uブックス)

☆写真は,5日ほど前の夜明け。明けの明星と下弦の月、見えるかな????

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