FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

ペレスの子孫と歯の妖精

ペレス2j
「ねずみのペレスと歯のおはなし」(アナ・クリスティーナ・エレロス作 ビオレタ・ロピス絵 大澤千加訳 ロクリン社)

(承前)
 写真のネズミ(ペレス)は、何を押しているかというと、子どもたちの抜けた歯と交換する小さなおもちゃでいっぱいのおもちゃのトラックを押しています。これは、倉庫からお店に引っ越すときの様子です。

 かつて、うちの3人の子どもたちの歯が抜け変わる頃、我が家では、ネズミではなく、妖精が歯を取りに来てくれ、翌朝、代わりに10円おいて帰ったようです。3人の乳歯が、すべて妖精のお気に召したわけではく、何かの事情で、妖精が見つけられらなかったときは、その次の次の日に10円。また、ちょっと虫歯の詰め物をしていた歯なら、完全に妖精に嫌われたりもしたようです。妖精も、3人相手だと、慣れてきたのでしょうか。それとも経年による疲れがあったのでしょうか。ま、ともかくも、おもちゃや手紙の返信ではなく、10円でした。
 
 閑話休題。
 妖精とねずみ・・・一見つながっていないようですが、そのむかし、イタリアでは、抜けた歯を誰かが拾って粗末な扱いをしようものなら、その歯の持ち主に災いが起こるということで、活躍していたのがメズの羽アリのフォーミキナでした。歯を拾っては安全な場所に歯を埋める仕事をしていました。
 ある日、ペレスの子孫とフォーミキナは、北イタリアで出会い、一目で恋に!
 そして、彼らの子どもたちはねずみの身体に小さな羽をもっていました。
 そんなとき、アメリカに渡ったペレスとフォーミキナの子孫を見て、よくわかっていなかったアメリカ人が、歯の妖精(トゥースフェアリー)と名付け・・・

 今年は、感染症、主にペストにまつわるフィクションをたくさん読みましたが、ペストとネズミの関係も痛いほどわかりました。が、ネズミの強い歯が、世界共通認識であり、ある意味、その生命力を、人間の幼い子どものパワーに・・・という親心もあることが、「ねずみとおうさま」➡➡のような話につながることも、わかりました。そして、「ねずみのペレスと歯のおはなし」➡➡の最後の一文はこうです。
≪ねずみのペレスのほんとうの贈り物は、じょうぶな歯によって育まれる子どもたちの『成長』だということを。≫

PageTop