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ねずみとおうさま

 ねずみとおうさまj
 多分、この岩波の子どもの本「ねずみとおうさま」(コロマ神父 文 石井桃子訳 土方重巳絵 岩波)を小学生の頃、図書室で読んだと思います。初版は1953年です。(改版は1977年)
 当時、カ・リ・リ・ロが子どもの頃、歯が抜けると「ねずみの歯と、かえてくれー」と、下の歯なら屋根にむかって、上の歯なら下に向かって、窓から投げていたので、スペインでは枕の下に手紙を置いて、贈り物と変えてくれるというのが新鮮でした。

 この「ねずみとおうさま」は、歯が抜ける頃に読んでもらう6歳の子どもと同じ年のスペインの子どもの王様が主人公です。王様も歯が抜けるのです。
このぶび(赤ちゃん)王様は、若くして王様になった実在の人で、その子(王様)のために、神父が作ったのがこのお話。宗教色を出しつつも、子どもが楽しめるお話(ちょっとした冒険をして、帰ってくる)にしています。
 
 ぶび王様は、抜けた歯を取りに来たねずみのペレスと一緒に、ネズミの姿になり、ペレス一家に会い、ネコのドン・ペドロの前を通り過ぎ、寒々しい部屋でお母さんと寝ていたペドロの歯を金貨と交換しに行きます。それで、また、お城に戻って、目が覚めると・・・・
 王様は、経験してきたことと、お母さんが話した≪あなたは、あの子どもたちの一ばん上のおにいさまだということです。だから、あなたは、みんなをしあわせにしてあげなければいけないのですよ。…(後略)≫という言葉から、考えたのが≪ああ、そうか。いままで そういうことを、すこしもしらなかった。ぼくは ゆうべのうちに たくさんのことをおぼえた≫ということで、いい王様になりました。めでたしめでたし・・・

 実在した、このぶび王様(アルフォンソ13世1886~1931:おかあさんは皇太后として、ぶびが16歳になるまで摂政政治)は、最後には、亡命し、亡命先で退位。王政復古は、その44年後で、孫のカルロス1世が王に返り咲くも、途中、独裁政治だったフランコ政権や戦争など、この絵本とは、まったく違う世界が、スペインでは繰り広げられていたようです。

 で、このペレスねずみ一家も実在ということで、かつての住所は、マドリード アレナル通り8番地の食料品を置く地下倉庫のお菓子の空箱。3人の子持ちで、そのうち2人の女の子(アデラとエラ)には家庭教師がつき、お人よしの男の子(アドルフ)が居ました。
 え?この情報は「ねずみとおうさま」には書いてませんから、次の絵本に移ります。(続く)

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