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みんなみすべくきたすべく

ひとりぼっちのこねずみ

エゴンj
 「ひとりぼっちのこねずみ」(エゴン・マチーセン作・絵 おおつかゆうぞう訳 福音館)
昨日の教会ねずみ➡➡は、仲間が欲しくて、たくさんの仲間たちと猫と暮らす話でした。今日の「ひとりぼっちのこねずみ」の始まりはこうです。

≪こねずみのねずおは まだわかくて やせていました。まいにち、ねずおは あっちこっちと はいまわりました。そうやって、おなかにいれられるような たべものが すこしでもないかと さがしたのです。 でも、だめでした!ねずおは すっかり くたびれて、まえより もっと やせていきました。そして、まえには だれにも みられないくらいに はやく おともたてずに はしれたのに、とてももう、そんなには はやくはしれなくなってしまいました。ねずおは、おとうさんとおかあさんが どこにいるのか しりませんでした。それに、ねずおのきょうだいたちは、みんなそれぞれ、どこかにいってしまっていました。   ええ、おはなしのはじまりは、こんなにかなしいものでした。≫

 そして、次のページで「けれど」と始まり、ねずことの出会いがあって、いろんな動物たちの家族を見て、親切なお百姓さんに出会い、そして、「ちゃんとしたねずみになったねずお」は、ねずこと結婚。たくさんのこねずみたちに囲まれ、幸せに暮らしました。

 始まりが悲しすぎる分、結末のめでたしめでたしが、嬉しい。

 ねずこがねずおに出会った当初、彼女が彼に言ったのは、≪あなたが もっと よく まわりを みていれば、きっと なにかが みつかるはずよ。わたしは、じぶんの あなのなかで あなたが くるのを まっているわ。≫と、しっかりしたお言葉。
 作者のエゴン・マチーセンは「あおい目のこねこ」(瀬田貞二訳 福音館)でも、このお言葉こそ使わずとも、まわりをよく見ることについても描いていると思います。(続く)

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