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細菌と人類(2)

ニーチェj
 「細菌と人類 ----終わりなき攻防の歴史」(ウィリー・ハンセン ジャン・フレネ著 渡辺格訳 中公文庫)
➡➡承前)
今年、書店の平積み文庫や新書の辺りに「感染症」や「疫病」などの関連書籍が並んでいます。そんななか、この文庫は、たくさんの細菌学者や医者たちの肖像画や写真やだけでなく、当時の絵画も載っていたので、個人的には、手に取りやすかったといえます。

 ペストの章には、プッサンのアシドドのペスト(部分 1630年)、ギュスタヴ・ドレの描いたペストの災害、ジフテリアの章にはレンブラントの「テュルブ博士の解剖学講義」など。また、当時の版画など。(ただし、文庫本で、掲載画がどれも小さく、見にくいのが難です。)

 そして、素人には、罹患した著名人も興味深く、ふーむ。
 結核の章には、モディリアーニやショパンの肖像画。
 特に、梅毒の章に書かれている症状第三期の部分には、こんなことが記載されています。
≪…梅毒が寄生している人の人格を完全に破壊する前、特別恵まれた頭脳を持っている人において、知的能力が異常に上昇し、並外れた作品を残させる場合もある。ニーチェ、ボードレール、モーパッサン、シューベルトなどがその例である。また、…ルイ14世、ジェイムズ・クック、アルフォオンンス・ドーデ、ギュスタヴ・フローベル、そして、ヒトラー、ムッソリーニなどである。≫

 ともあれ、この「細菌と人類」という本の副題、「終わりなき攻防の歴史」とあるように、有史以来、ずっと様々な細菌と格闘してきたのも人類なら、発見し発明したのも人類、あるいは、差別や偏見を生んできたのも人類だったこともよくわかりました。それは、今現在の、新型コロナウィルスとの攻防と自ずと重なっていきます。

☆写真は、スイス シルスマリア ニーチェ記念館➡➡ 1881年~1888年の夏とあります。
 

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