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デカメロン

イソヒヨドリj
デカメロン(ボッカチオ 河島英昭訳 講談社文芸文庫)
 3月にペストの描かれた本について書こうと思った時➡➡、マンゾーニの「いいなづけ」訳者平川祐弘の、デカメロンの訳注を引用したものの、結局、読み返したのは、全編収録されていない(100話の話全てではない)河島英昭訳のものを読み返しました。平川祐弘訳(河出文庫)は、100話すべて訳され、その上中下巻にそれぞれ、充実した解説がついているにも関わらず、今回また、河島訳を先に読んだのかは、かつての日本のイタリア文学者やドイツ文学者の思想的背景に疑問を持つことも必要か・・・・と調べてみると、うーん、平川氏でない方がいいかな・・・と考えた結果です。
 ただ、先のキーツの「イザベラとバジルの鉢」➡➡のもとになった第四日第5話は河島英昭訳(講談社文芸文庫)にはありませんでしたし、他との関連もあり、結局、平川祐弘訳(河出文庫)も読みました。

 で、デカメロン100話は、1348年のペスト禍から距離を置くために、フィレンチェ郊外で10日間過ごすお慰めに、集まった人たち10人が、それぞれ話を10日間するという構成です。それ以前にフィレンツェには、作者不明「百小話集」(1281年~1300年)というのものがあったとはいえ、このときすでに、10日間は疫病から離れておこうという意識があったのだと思うのですが、いかがでしょう。ちなみに、作者のボッカチオは1313年~1375年の人です。また、参考までに源氏物語の紫式部は970年?~1019年?

 結論からいうと、どの話も面白い。よくまあ、これだけの話が残せたものです。
 確かに、デカメロンは、いかがわしい話が多いとされ、高尚な文学ではないという向きもあるでしょう。確かに、ほとんどに艶話が、含まれています。が、現代の基準から見ると、官能的な話というより、手短に描かれた艶笑話という様相です。

 しかしながら、いずれにしても、多国語に訳され、今も読まれているということは、結局は、面白いのだということだと思います。そして、ボッカチオ自身も、当時からあった、「デカメロン」への批評や評価に、反論・申し開き(居直り?)をしています。 それが、著者自身のあとがき等です。(続く)

☆写真は、うちのベランダのフェンスに止まったイソヒヨドリのメス。羽がリアルで気持ち悪いという向きもあるかと思いますが、素人のデジカメで、こんなに近くで撮れること自体、奇跡的。見栄えのもう少しきれいなオス➡➡も居たのですが、かなり、素早く飛んでいきました。ということで、彼女の視線の先には、彼が居るはず。夏場も早朝から、いい声で鳴いています。

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