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コケの自然誌

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「コケの自然誌」(ロビン・ウォール・キマラー著 三木直子訳 築地書館)
(承前)
 この本には、ネィティブアメリカンの深い考え方だけでなく、ユーモアにあふれる研究生活も描かれていて、コケと我々の間を狭めてくれたような気がします。
 また、かつては、おむつの代わりをしていたとか、生理用品の代わりでもあったという箇所を読むと、この学者の女性としての視点も見え、納得もできました。

 あるいは、「人工のコケ庭園」「コケ泥棒と傍観者」という章では、現代のアメリカ合衆国のコケへの姿勢に疑問を呈し、コケが身近にある日本とは違う価値観を知ることができました。が、これらは、アメリカの農業における遺伝子組み換え問題や農薬などなど、小さなコケが示す大きな問題にもつながるかと思いました。

「人工のコケ庭園」という章の最後で、筆者は、人工のコケ庭園の敷地のはずれに行きます。すると、
≪敷地の境界は、鹿やその他の動物が侵入できないように、外に向かって角度をつけた四本鎖の電気柵で仕切られていた。策の下の地面一帯はすべて除草剤が撒かれ、植物はすべて枯れてしまっていた。シダも、野草も、灌木も、木も、幅3メートルあまりの帯状に排除されていたのだ。何もかも枯れてしまった――コケ以外は。化学薬品の影響を受けないコケがその場所を占領し、コロニーが集まって、無数の緑色から成るものすごいキルトを作っていた。…≫

 「面白いから読んでみて」と教えてもらい読んだ本です。そのバトンを次につなぎます。「面白いから読んでみて」

☆写真上は、スイス ミューレン。 コケを意識して撮った写真ではないのですが、複数のコケが写っていて、ちょっと嬉しくなりました。写真下は、近くの公園。

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