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みんなみすべくきたすべく

抽象だって相手にしなければならぬ

      ノートルダム2j

 「ペスト」関連で、 デフォー➡➡、マンゾーニ➡➡、シュティフター➡➡の次に読んだのが、このカミュの「ペスト」(宮崎嶺雄訳 新潮文庫)です。
 どの本も、現在のコロナ禍と似通う場面が多々あり、どの本もいつの時代?と思いながら読みました。このカミュは、ノーベル文学賞作家だからか、不条理作品の作家だからか、どの本の中でも、一番現代に近いからか、個人的には、一番読みにくい。

 デフォーは、ジャーナリストでもあったので、事後報告の面があり、マンゾーニは、ペストは、話の一部に過ぎなく、シュティフターのは、子どもに語り聞かせる話だったから、カミュより、読みやすかったのかもしれません。それに、シュティフターは他のも次々読みたくなったのですが、カミュは、これでもういいかもと思いました。読解力がないからだと考えます。

≪・・・・ややあって、医師は頭を振った。あの新聞記者の、幸福へのあせりは無理もないことだろうか?「あなたは抽象の世界で暮らしているんです。」ペストが猛威を倍加して週平均患者数五百に達している病院で過ごされる日々が、果たして抽象であったろうか。なるほど、不幸のなかには抽象と非現実の一面がある。しかし、その抽象がこっちを殺しにかかって来たら、抽象だって相手にしなければならぬのだ。・・・・≫
≪ペストというやつは、抽象と同様、単調であった。≫

『抽象』という言葉が、抽象的なので・・・・手強い。相手にしなければならないけれど。(続く)

☆写真は、パリ 火災より以前のノートルダム寺院が向こうに・・・

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