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森林管理官が聴いた森の声

ブルーベル25
「樹木たちの知られざる生活――森林管理官が聴いた森の声」(ペーター・ヴォールレーベン 長谷川圭訳 早川書房 ノンフィクション文庫)
(承前)
この本の「二酸化炭素の掃除機」という章の初めに、こうあります。
≪私たちが一般に考える単純な自然循環の仕組みでは、自然にバランスをもたらす中心的な役割を樹木が担っている。光合成をして炭化水素化合物をつくり、それを使って生長して、生涯で最大20トンの二酸化炭素を幹と根に蓄える。その木が死ぬと、菌類やバクテリアが木質を消化して同じ量の温室効果ガスを排出する。このことから、木材を燃やすことは環境に悪くない。と、主張する人もいる。微生物に分解されても窯で焼いても、結局は同じようにガスが出るのだから、どちらも同じだ。というのがその理屈だ。しかし、実際にはそれほど単純な話ではない。本物の森は巨大な掃除機のようなもので、二酸化炭素を吸い込み、内部にため込む。死んだ木が放った二酸化炭素の一部こそ大気に戻るが、大部分は森林の生態系のなかにとどまるのだ。・・・・≫

本物の森は巨大な掃除機のようなもの・・・わかりやすい言葉です。

他にも、各章初めの言葉は、それぞれ、読者を引き込む文言が並びます。樹木を擬人化し、というより、人と同等に扱う言葉です。
「木はとても思慮深い存在だ。」
「森の樹木には守るべきマナーがある。」
「樹木は助け合いが大好きで、社会をとても大切にする。」
「自分の森を歩いているとつらそうにしているナラに出会うことが多い。」
「樹木はどうして長生きなのか?」
「樹木が移動するので、森はつねに変化する。」
などなど・・・・・

そんな中、「木の言葉」という章も、初めの文言から興味深いことが書かれています。(続く)
☆写真は、英国 クリブデンハウスのブルーベル

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