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木の言葉

   木j
「樹木たちの知られざる生活――森林管理官が聴いた森の声」(ペーター・ヴォールレーベン 長谷川圭訳 早川書房 ノンフィクション文庫)
(承前)
 興味深い章の初めの言葉の中でも、この「木の言葉」の初めには、一気に引き込まれ、かつ、内容は浅学のものには、衝撃的なものでした。
 まず、こう始まります。
≪辞書によると、言葉を使ってコミュニケーションできるのは人間だけだそうだ。話ができるのは人間だけということになる。では、樹木は会話をしないのだろうか?もし、できるとしたら、どうやって?いずれにせよ、私たちは彼らの声を聞いたことがない。木は無口な存在だ。風に揺れる枝のきしみや葉のこすれる音は外からの影響で聞こえるにすぎず、木が自発的に起こすものではない。しかし、じつは木も自分を表現する手段を持っている。それが・・・≫

そして、具体的な植物例を挙げていくのです。
≪・・・キリンは、サバンナアカシアの葉を食べるが、アカシアにとってはもちろん迷惑な話だ。この大きな草食動物を追い払うためにキリンがやってくると、数分以内に葉の中に有毒物質を集める。毒に気づいたキリンは別の木に移動する。しかし、隣の木に向かうのではなく、少なくとも数本とばして100メートルぐらい離れたところで食事を再開・・・どうして、それほど遠くに移動するのか。・・・≫
≪最初に葉を食べられたアカシアは、災害が近づいていることをまわりの仲間に知らせるために警報ガス(エチレン)を発散する。警告された木は、いざというときのために有毒物質を準備しはじめる。それを知っているキリンは、警告の届かない場所に立っている木のところまで歩く。あるいは、風に逆らって移動する。香りのメッセージは空気に運ばれて隣の木に伝わるので、風上に向かえば、それほど歩かなくても警報に気づかなかった木が見つかるからだ。同じようなことが…≫

そうなんだ。
言葉を持たずとも動物たちのコミュニケーションの形が各々あるのは知っていましたが、植物もコミュニケートしていたのかと知ると、同じ地球の上に生を受けたものたち同士、仲良くしなくちゃ・・・と単純に思ってしまいます。(続く)
☆写真上、英国 アランデル(撮影:&Co.I)写真下、スイス ギースバッハ

きのこ2 20

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