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シェイクスピアもブレイクも

 ブレイクj
先日、書いたように➡➡、図書館で借りたデフォーの「ペスト A Journal of the Plague Year」(1722年作)(平井正穂訳 中公文庫)から読みました。が、まずは訳者の周りから。

 訳者は、同じデフォーの「ロビンソン・クルーソー」(岩波文庫)も訳しています。他、スウィフトの「ガリバー旅行記」、トーマス・モアの「ユートピア」、ミルトンの「失楽園」、シェイクスピア「ロミオとジュリエット」を訳しているけど、この人の訳で読んでないな・・・と思っていたら、「イギリス名詩選」やギッシングの「ヘンリ・ライクロフトの私記」は、読んでた。(いずれも、岩波文庫)それから、かつて新潮文庫から出ていたゴールディングの「蠅の王」➡➡の訳も。訳者の全貌を知ったわけではなく、素人判断ながら、ちょっと翻訳作品の傾向が見えるような気が・・・。

 平井正穂訳の「イギリス名詩選」の中のウィリアム・ブレイクの詩「ロンドン」の最後にも、blights with plagues(*blights は荒廃、混乱の意***plagueは、大疫病の意)とあります。
≪・・・・だが、とりわけ、私の耳をうつのは、真夜中の街々に溢れる若い娼婦の詛いの声だ。なんと、彼女らのその声に、生まれたばかりの嬰児の涙が涸れ、夫婦生活が悪疫に見舞われ、墓場と化してゆくことか!≫

ついでながら、寿岳文章訳では、(ブレイク詩集 岩波文庫:☆☆☆上記写真は、角川文庫「無心の歌、有心の歌」ウィリアム・ブレイク 寿岳文章訳 ブレイク絵)
≪・・・だが 最もしばしば 深夜の町にわたしが聞くのは 生まれたばかりの乳のみ児の涙をからし 結婚の柩車を疫病で台無しにする  年若い娼婦の呪い声≫

 そして、シェイクスピア「ロミオとジュリエット」(1597年作)
 ジュリエットの手紙がロミオに届かなかったのは、手紙を託された修道士ロレンスが途中立ち寄った病人宅がペストであったため、隔離された故でした。原文には、infectious pestilence 感染性の疫病(ペスト)とあります。(但し、以下、小田島雄志訳 白水Uブックス)
≪・・・この町の病人を見舞いに来ていたところを探しあてたそのとき、町の検察官に、われわれ両人が伝染病におかされた患者の家にいあわせたと疑いをかけられ、戸には封印、すっかり足どめをくわされ、マンチュアへのいそぎの使いをはたせませんでした・・・・≫
 このシェイクスピアの時代の隔離方法は、デフォーの「ペスト」に描かれている時代1665年~1666年のロンドンも、なんら変わりなく、一軒ごとに封鎖してしまうやり方だったのです。(続く) 

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