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みんなみすべくきたすべく

だれにも とんと見えやせぬ

子ネズミj
「兄さんネズミがさらわれた!」「子ネズミきょうだい町へいく」(アリソン・アトリー作 フェイス・ジェイクス絵 まがたようこ訳 偕成社)
(承前)
 このフェイス・ジェイクス絵になる二冊は、Little Brown Mouse シリーズの、7つのお話を選んで作られた本です。もともとのシリーズは、アリソン・アトリーの友人であったキャサリン・ウィグルズワースの絵で人気を博していたもののようです。(***キャサリン・ウィグルズワースは「こぎつねルーファスのぼうけん」「こぎつねルーファスとシンデレラ」(アリソン・アトリー 石井桃子訳 岩波)の挿絵を描いています。)

『バラとカンムリ亭』と呼ばれる宿屋で居酒屋の子どもたち、時には危ない目にも合う元気いっぱいの子ネズミたちの話です。子ネズミたちなら、こんな生活しているだろうなと思う描写は、楽しいものです。
≪お客の小さなハタネズミたちはドングリのジョッキでお酒を飲み、タイムでつくるネズミタバコをねん土のパイプでくゆらせました。≫
≪子ネズミのスナッグとセレーナは、背の高い草の中でかくれんぼうをしたり、スミレやサクラソウのあいだの木かげの道で走りまわったり、サクラソウのみつをすったりします。雨ふりの日には、スミレの葉をかさにして、とびちる雨だれをながめてはしゃぎました。≫
≪父さんネズミは、ヒルガオをたばねた さおの先に、イグサの糸をむすび、糸の先には、えさにする野イチゴをゆわえつけました。「さあ、これでおまえもつりができるよ。・・・・≫
≪町ネズミのだんなさまは、子ネズミたちに歌をうたったり、麦わらの笛をふいたりしてくれました。糸まきのたいこの上で足をトントンうって、タップダンスもおどってくれました。≫

そして、子ネズミたちが(人間の)フラワーショーに行ったとき、そこの手芸品を見て
≪「人間の ぬいめって、あらいわねぇ。布きれの白い糸のぬいめを見ていたセレーナがいいました。「お母さんのおさいほうを、みならったらいいのに。」そしてセレーナは、うたいだしました。
♬ねずみが ぬいものするときは 小さな小さな 針の目で だれにも とんと見えやせぬ。ネズミが つくろいするときは だれにも とんと見えやせぬ。つぎはぎしても かがっても とっても小さく 可愛いよ。♬≫

  ビアトリクス・ポターの「グロースターの仕立て屋「」(石井桃子訳 福音館)➡➡ ⇒⇒ ➡➡ を思い出しますねぇ。ネズミが、人々の身近すぎる場所に暮らしていたからこそ、できた歌なのでしょうね。(続く)

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