FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

仕立てと裁断

グロースター12
(承前)
≪ねずみが 3びき すぅわって、糸をつむいでおりました。
ねこが とおって、のぞきこむ。 おまえさんたち、なにしてござる?
ぬっております、紳士のふくを。
わたしもはいり 糸をきるのを 手つだおか?
いえいえ けっこう、おねこさん、あなたのくいきるのは わたしたちのあたま≫

 「グロースターの仕立て屋」(石井桃子訳 福音館)➡➡には、いつくかのわらべ歌がはいっていますが、当初の手書き本では、さらにたくさんのわらべ歌が入っていたようです。ポターはビクトリア朝のわらべ歌が好きだったのです。
 そして、少し、絵を書き直し、私家本で出版をします。これは、大方の予想に反して、よく売れ、ポターを勇気づけます。それで、出版社により、さらに、わらべ歌の部分は削られ、絵も一部削除されたものの、今に至るまで、楽しめる「グロースターの仕立て屋」ができました。1903年のことです。「ピーター・ラビットのおはなし」が1902年、「リスのナトキン」が1903年

 それで、ポターを喜ばせたのが「仕立てと裁断」という業界雑誌に、長くて好意的な書評がでたことでした。
≪仕立てに関して書かれたこれまでになく美しい物語と考えられる。」「この本はわれわれの顔にほほえみを浮かべさせると同時に、目に涙をもたらしたことをうちあけたとしても恥じることはない。」(続く)

*参考:「ビアトリクス・ポターの生涯  ピーター・ラビットを生んだ魔法の歳月ー」(マーガレット・レイン著 猪熊葉子訳 福音館)

☆写真は、英国 グロースター 「グロースターの仕立て屋」のようなお店の二階の展示➡➡

PageTop