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みんなみすべくきたすべく

辛辣で無礼

ひつじj
(承前) 「ビアトリクス・ポターの生涯  ピーター・ラビットを生んだ魔法の歳月ー」(マーガレット・レイン著 猪熊葉子訳 福音館)で、心にひっかかっていたのは、「序」と、最後のエピローグにある言葉でした。これは、読んだ当時、ポターの人柄を大枠で決定づけました。

 著者マーガレット・レインは、≪・・・・おずおずと本人に面会を申し入れたのですが、すげなく断られてしまいました。五十歳になって事務弁護士の妻としてか、牧羊業者として、保守的な地主として、新しい人生を踏み出したとき、ポターは北国人の先祖から受け継いだ率直で、つっけんどんで、実際的な性質をむき出しにしたのです。子どものために書いた小さな本は捨てられた過去に属するものでした。好奇心から、また賛美の念からやってくる訪問者たちは手ひどい拒絶にあいました。・・・・≫

 序で、このようにちょっと軽く触れたポターの横顔ですが、最後のエピローグで、言葉を強めるのです。
≪数日後、わたしが生涯のなかで手にした最も無礼な手紙が返ってきました。彼女は、どんなことがあっても、わたしに会うことはしない、といってきたのです。い「わたしの本は、いつも宣伝などしないでも売れました。ですから、今その種のことに首をつっこむことはごめんこうむります。」彼女の返事は、臭気どめの薬のスポンサーになってくれないか、とわたしが頼んだとしても、これほど人を怒らせるような言葉づかいで返答されはしなかっただろうというほどきつい調子のものでした。そんなら仕方がない、とわたしは考えました。このような敵意を前にしては、何も掛けたものではない。まるっきりけたはずれのけんつくをくわされたのです。怒りにまかせ、わたしはその手紙をひきさきました。そのとき、わたしは、自分が、彼女の辛らつさによって息の根を止められた大勢のひとりにすぎなかったことをまだ知らなかったのです。≫

うーん!今、改めて読み返すと、この著者マーガレット・レイン本人が辛辣で無礼なんじゃないの???(続く)
☆写真、英国 湖水地方付近(撮影:&Co.I)

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