FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

わたしたちの心

フォンテーヌブロー
 昨日の「林檎の樹」(ゴールズワージー 法村里絵訳 新潮文庫)➡➡では、身勝手な男性のふるまいが書かれていましたが、モーパッサンの長編、最後の作品で、2019年の新訳「わたしたちの心」(モーパッサン作 笠間直穂子訳 岩波文庫)では、純愛(?)の男性と、八方美人で、したたかな女性との恋愛小説です。

 モーパッサンは、長編の「女の一生」➡➡や「ベラミ」➡➡、脂肪の塊➡➡  ➡➡短編集➡➡  ➡➡  ➡➡  ➡➡  ➡➡➡➡などなど、たくさん翻訳されていますが、この「わたしたちの心」は、長編なのに、知名度が低いと思います。

 深いテーマというより、恋愛小説、しかも、男性を悪者に書かず、女性の魔性を描いていて、やっぱり、後味が悪い・・・。そんな女にひっかかる、男がたくさん描かれますが、中心は、一途なマリオルという青年(!)37歳。芸術家サークルの中心の女王様、28歳のビュルヌ夫人、青年の気持ちを弄ぶ、美しく、賢い女性です。

 ま、最後に、マリオルは、女中のエリザベトを愛人にしたものの、女王様には未練たらたら・・・それで、女王様はどうしたかというと…

 そして、朗読のうまいエリザベトが、マリオルに読んで聞かせる本が、かの「マノン・レスコー」(アベ・ブレボォ 青柳瑞穂訳 新潮文庫)➡➡。いくら、モーパッサン自身が激賞したマノン・レスコーでも、なんか、皮肉っぽくって可笑しい。それに、よほど、好んだ本だったから、最後の長編のほぼ最後のシーンに持ってきた?
【*実は、この「マノン・レスコー」(青柳瑞穂訳)から、また続くことがあるのですが、それは、後日】

 舞台は、パリだけでなく、モンサンミッシェルや、フォンテーヌ・ブローも描かれていて、それは、それで楽しい。

☆写真は、フランス フォンテーヌブロー宮殿

 

PageTop