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2ひきのわるいねずみのおはなし

ぽたー4
(承前)
「2ひきのわるいねずみのおはなし」(ビアトリクス・ポター作 石井桃子訳 福音館)
ポターの描く小動物たちは、それぞれの生態に沿って動いていて、人間にとって都合の悪いことも、彼らには。自然な動きであることがわかります。
 2ひきの「わるい」ねずみが、散らかしてしまったのも、話を読むと納得するし、人形たちは、なすすべもないのも自明のこと。
 警備に警察官のお人形を置いても、それは、単にお飾りにすぎないのは、ネズミの奥さん(ハンカ・マンカ)が、ネズミの赤ちゃんを抱いて、「ほれ!見てご覧。あれが、警察官のお人形だよ」と、見物に行っている絵で、その皮肉とユーモアに気づきます。

 が、彼等は、底意地の悪い悪者でないことを示すのが、ハンカ・マンカは、掃除に行く・・・などの、行動から、読み取れます。
 ここが、擬人化をしていても、人間の性質そのものを真似ているわけでないところだと思います。
 だから、ポターの作品を読んだ後は、結局、そんな悪い人(動物)いなかったやん。という気持ちになるのではないかと思います。何故なら、彼等は、動物の生態に沿って、動いていたから、当然よね…と、読み手を納得させるのだと思います.。当然ながら生きるか死ぬかという場面も、多いのですから。

 同じように、ポターより少し後にアリソン・アトリーという作家が居て、この人はポターのように絵も文もというわけではありませんが、イギリスの自然を細かく描き、小動物を扱ったお話を、ポターより、はるかに多くを残しました。
 実は、このアリソン・アトリーの作品で、ネズミを扱ったものから、作文していたのですが、ポターを読み返すと、ポターの作品の力を感じ、自然環境問題が身近に迫っている昨今、ポターの描く、真の自然・その生態に、改めて恐れ入ったという敬意をこめて、ポター作品とその周りから先に紹介している次第。(続く)

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