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みんなみすべくきたすべく

ふくろう博士

梟j
(承前)
 ねずみのラットに知恵を授けたふくろう博士でしたが、フクロウは、昔から知恵と隣り合わせにいる役回りです。ネズミ年にネズミの本を探して書いていますが、梟年というのがあれば、脇役も含めると、けっこう、あるかもしれないなと、思います。ポターの「りすのナトキンのおはなし」(石井桃子訳 福音館)も!

 ただ、賢く、冷静で、厳しいという役回りでもあります。が、厳しいだけでなく、本当は優しいのは、上の写真下のフクロウが書斎に積み上げている本の上に、ちゃーんとネズミのラットが作った白い帆船を置いていることでもわかるし、実際、挿絵には、帆で走る船の本をとりだして、綱のはり具合を調べ、ひとりごと「どんなこまかいところも、正確につくってある。」。
***「ねずみのラットの やっかいなしっぽ」(アリスン・アトリー作 マーガレット・テンペスト絵 じんぐうてるお訳 童話館)

 そして、シリーズには、ふくろう博士が主役の話もあります。「ふくろう博士の あたらしい家」 (アリスン・アトリー作 マーガレット・テンペスト絵 じんぐうてるお訳 童話館)

 強い風の吹く夜、ふくろう博士は夜の狩りをおえて、我が家へ帰ったものの、
≪わが家がなくなっていました!博士は息がとまるほどおどろいて、あたりをさがしてまわりました。けれども、銀の鐘のよびりんも、小さな茶色のドアもありません。それどころか、オークの大木まで消えていました。・・・・(中略)・・・地面を見おろすと、オークの大木が、地面にながながとのびていました。まるで、大男がたおれているようでした。玄関のドアははずれています。本は草地に散らばっています。水たまりには、辞書が、白いユリのように浮かんでいます。銀の鐘はどこにもありません。≫

ということで、ふくろう博士は家を無くしてしまうのですが、グレー・ラビットたちが力を合わせ、違う木を見つけ出し、ふくろう博士のために新しい家を準備・提供するのです。。

それで、上記、引用文の中に、二度も出てくる「銀の鐘」。ずいぶん大切なもののよう。それも、そのはず、この銀の鐘は、写真上(「どのようにして、グレイ・ラビットは、しっぽをとりもどしたか」)で、モグラのモールディが手にしているものです。グレイ・ラビットは、この銀の鐘で、ふくろう博士に取り上げられていた、自分のしっぽを取り戻したのです。

 ねずみのラットにしても、グレイラビットにしても、リスのナトキンにしても、尻尾というのは、なかなかやっかいなものです。では、しっぽをなくした人間は、やっかいなものがない???(続く)
 

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