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ねずみのラットの やっかいなしっぽ

アトリーjj
(承前)
 さて、グレー・ラビットの家での懲らしめにあったねずみのラットは、逃げ帰る途中で、自分の尻尾の結び目に気づき、ほどこうとするものの(写真:右)できません。
 それで、とぼとぼと帰ったあとのお話が「ねずみのラットの やっかいなしっぽ」(アリスン・アトリー作 マーガレット・テンペスト絵 じんぐうてるお訳 童話館)

 リスのスキレルに器用に結ばれた尻尾の結び目は、ちっともほどけず、時には、より硬い結び目になっていきます。そんな、鬱々としたある日、もぐらのモールディに相談すると、ふくろう博士にプレゼントを持って、知恵を授けてもらいに行けばいいということに。
 ラットは、そのとき、ポケットに入っていた骨を,歯でかじりはじめ、磨いて、こすり、仕上げると、出来たのは、小さな白い帆船でした。昔、帆船に乗っていたことを思い出し、その作品に「希望号」と名付けます。

 で、それをもってふくろう博士のところに。
 ラットが恐る恐る帆船を差し出すと
≪「見事な彫刻だ、ラットよ、おまえ、こういう仕事をもっとしたらいいのに。盗むより、働くほうがよかろうが?」「おねがいです。ふくろ博士。このしっぽのむすび目を、ほどいてくれませんか?」ラットは、おがむように両手をあわせて、たのみました。「おれは、葉っぱみたいにやせちまいました。でも、だれも、これがほどけないんです。」ふくろう博士は、なにやらぶつぶついいながら、骨でつくった小さな船を、ひねくりまわしていました。「ラットよ、おまえは、まだ、ぬすみをはたらいておるようだな。めんどりのスペックルのたまご。農家の納屋の小麦の袋。その鼻さきについたジャムは、どこでつけた?しっぽのさきの糖蜜あめは、どうした?」    ラットは、そわそわと落ちつかなくなりました。ふくろう博士は、どんなことも見のがしません。「おまえが新しい心をもつまで、むすび目はとけない。だれもほどけない。葉っぱのようにやせたのなら、新しい葉っぱにまなんで、新しい心をもて」≫

さて、ラットのしっぽの結び目はほどけたでしょうか?(続く)
 
☆写真右:「グレー・ラビットとヘアとスキレル スケートにいく」(アリスン・アトリー作 マーガレット・テンペスト絵 じんぐうてるお訳 童話館)写真左「ねずみのラットの やっかいなしっぽ」((アリスン・アトリー作 マーガレット・テンペスト絵 じんぐうてるお訳 童話館)

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