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マッジョーレ湖とルガーノ湖

マッジョーレj
(承前)
「黒い兄弟ージョルジョの長い旅」(リザ・テツナー作 酒寄進一訳 福武書店)
 さて、「黒い兄弟」では、ロカルノからマッジョーレ湖を渡り(遭難するものの)、ミラノに行きつくジョルジョたちでしたが、ミラノから逃げ帰ったのはルガーノ湖➡➡からでした。そして、命からがら、行きついたところ、それは、ルガーノ湖のモルコーテでした。
≪「ここは、どこですか?」ジョルジョは、できるだけおちついた声でたずねました。「モルコーテだ!」税関吏は言いました。「モルコーテですって?」ジョルジョははねおきました。アントニオとアウグストの顔が、ぱっと笑顔に変わりました。「じゃ、スイスだ!」税関吏は、大きな顔をゆがめてほほえみました。「もちろん、スイスさ」「ああ、マリアさま」・・・≫
モルコーテ j

ルガーノ湖1jjj

ルガーノ湖2jjjj
そして、ルガーノの町の丘の上、カセラ先生の家にたどり着くのです。
≪街道はのぼり坂になりました。あたりの景観も、しだいにごつごつした岩肌がめだつようになり、やがて巨大なピラミッドのようなサン・サルバトーレ山が、目の前にあらわれました。街道はふたたびくだりになり、たくさんの家が見えてきました。「あれがルガーノかい?」と、ジョルジョがたずねました。「あれは、まだパラディーソさ」そのあたりにくわしいアウグストが、首をふっていいました。でもそこからはもう、ルガーノをのぞむことができました。大きくなだらかな丘陵に、たくさんの屋敷が豆粒のように小さくならんでいました。≫

 話の構成として、ミラノまでの遠さを表現するには、南北に長いマッジョーレ湖は、ソノーニョ村からの距離を十分すぎるほど表現します。反対に、ルガーノ湖は、複雑な形でできているため、対岸が近い。つまり、早くミラノからスイスという地に行きつくことが出来る…実際、ロカルノよりルガーノ自体も、ミラノ寄りです。

 なかなか、宗教心のない者にはわかりにくい事でしたが、ソノーニョ村の聖マリア・ロレト教会➡➡から始まり、ロカルノのマドンナ・デル・サッソ教会➡➡が、その後のマイルストーンとなり、最後の希望の光にルガーノ湖の大きな教会のあるモルコーテ➡➡・・・と、この「黒い兄弟」では、教会つまり、信仰も、大きな役割を担っていたことがわかります。

☆写真は、上から、マッジョーレ湖 北端スイス部分。
二番目はルガーノ湖のモルコーテ。
三番目は,ルガーノ ブレ山からルガーノ湖を望む。向こうはイタリア。モルコーテは橋の右向こう。ちなみに、ジョルジョたちが2・3時間歩いて着いたメリーデは、写真に写る橋の右たもと。
四番目は、サン・サルバトーレ山を左に、そのふもとがパラディーソで、建物の多いところがルガーノ市内。
五番目は、アスコナから見たマッジョーレ湖、湖のイタリア地域をのどかに周遊する船がとまっています。マッジョーレ湖の写真は2019年。ルガーノ湖の写真は2018年。
アスコナ6

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