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みんなみすべくきたすべく

梅雨明け宣言したからといって

                    186白桔梗j
 ガンガン照りが続くのは、夏に決まっているではありませんか。
 梅雨明け宣言したからと言って、事態の好転があるわけでなく、くそ暑い夏がこれからしばらくずっとずっと続くということです。
 以下は、ある意味、梅雨を懐かしむかもしれない1冊です。

「花のものいう―四季のうた」
(久保田淳 岩波現代文庫)
 この小さな本には、日本の中世から近世俳諧までの歌や句が、たくさん紹介されていて、無知な私には、そうだったのかの連続でした。高校の古文で、もっと勉強しておけばよかった・・・

 「わたの原こぎいでて見れば久方の雲居にまがふ沖つ白波」という教科書にも出てきたと思われる歌の「雲居」の解釈について書かれている項は、特に興味深いものでした。契沖は、こう言う。賀茂真淵は、こう言う。香川景樹は、異を唱える。ところが、この歌ではこうだ。西行にもこんなのがある。頼山陽は、こんなだ。・・・・・・と、結局、正解はどれ?≪都会の片隅で古歌の風景を思い描くことは、とにかくむずかしい。そこに楽しさもあるのだが。≫と、著者は、この項をまとめます。ということは、古文の解釈は、完璧に読み解かれているわけではないのか?つまりは、あのとき、古文で×をもらった答えも、完全な×ではなかったのかも・・・と、私は小さい人間です。

 著者はドイツに一年滞在した経験を持つのですが、現代文庫版に際しての「あとがき」で、こう言っています。
≪・・・・ヨーロッパの風土や文化に触れたことは、日本の風土とそれに育まれた文化をヨーロッパのそれらとの対比において考えてみるきっかけにはなった。自分は梅雨のある湿潤な空気の中でしか古い歌や句を読む気になれないことを思い知った。・・・(中略)・・・決して鮮やかとはいえない日本の野の花に安らぎを感じる自分を偽ることはできない。・・・≫(2012年5月)

☆写真は、京都東福寺天得院の白い桔梗。

追記:ロンドン郊外は2-3日前、雹(ひょう)がふり、毎日、ウールのセーター着用とのこと。同じ7月なのに・・・ああ。

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