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みんなみすべくきたすべく

ゴッホは欺く

ゴッホ耳
(承前)
 ジェフリー・アーチャーの短編のことは、またあとで書くとして、ゴッホつながりで、長編「ゴッホは欺く」(上下巻 永井淳訳 新潮文庫)。

 ゴッホにばかり気がいっていたので、このストーリーの章題が九月十日、九月十一日、九月十二日・・・・と続いていくことに、変わった章題だとは思いながらも、九月十一日という、特別な日と関連づいているなどと、ピンと来ず、その舞台がNYであって、ビルに飛行機がぶつかったという箇所を読んで、やっと、あ!と思った次第。イギリスの作家というので、まさかの、NYの9・11、またもや思い込み。

 始まりは、イギリスの貴族ウェントワースの破産寸前の様子。その家の財産である美術品。その中には、ゴッホの耳を切った後の自画像。
 そのあとは、イギリスとNYの二つの舞台なのですが、美術品収集家の闇と、9・11の混沌。・・・というサスペンス。が、画家の名前が出てくるところに反応するものの、9・11の扱いが、安易な感じがして、読むのを小休止し、やっぱり、ジェフリー・アーチャーは短篇作家?などと、途中は考えていました。

 とはいえ、ゴッホの絵の行方が気になり、読み進んでいくと、今度は、チャウチェスク!ルーマニアの独裁者。主人公の一人と、陰の主人公の一人、さらに闇の主人公の一人が、ルーマニア人・・・
 こちらは、個人的に、9・11より、現実味と切実感が乏しく、読み進むハードルにはならず、今度は休止することなく一気呵成に読み終わりました。

☆写真は、ロンドン コートールド美術館のゴッホ自画像 本の中のゴッホの自画像は、この絵のことだと思います。と、いうことは、ゴッホが、耳を切った後、最晩年を過ごしたオーヴェル・シュル・オワーズと、また、つながっていくなぁ。(続く)(撮影:&CO,T)

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