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みんなみすべくきたすべく

花冷えでしたね。

いちご
 花冷えという言葉通りの、ここ何日間でしたから、桜もこれからが本番。いつものような春なら、ぱっと咲いて、ぱっと散っちゃうのでしょうが、ワシントンや、ヨーロッパで咲く桜のように、今年の桜は、長持です。

 「花冷え」の「花」は、桜で、もっと寒い時期に咲く「梅」でないのはわかります。
 梅は、意外と花期が長く、冬が去り、春に向かおうとする時期の花だとわかります。
 だから、新しい元号に梅の宴が関連するのは、前向きな気持ちの表れで、グッドアイデァと思います。が、中心となる文言の後半、『蘭薫珮後之香』の『蘭』に、あれ?と思いました。蘭って、薫る?

 ここでいう、蘭は、キク科の藤袴(フジバカマ)。
 藤袴は、和名で、漢名は、蘭、蘭草、香草、香水蘭。
 初春に芽を出す、秋の七草。
 『蘭薫珮後之香』の『珮』は、帯玉という訓読みで、帯につける玉ーー匂い玉、つまり、匂い袋みたいなもの。藤袴の乾燥させた茎や葉には、香りがあるらしく、藤袴の香りのするものを身につけているってことですね。だから、香りと薫るが重なっている。そのとき、風が和いでますから。

 と、調べていたら、古筆のお稽古で(眠りの時間でもある)、何度も何度も拝聴している源氏物語に、ちゃーんと出ています!第三十帖「藤袴」
≪ かかるついでにとや思ひ寄りけむ、蘭の花のいとおもしろきを持たまへりけるを、御簾のつまよりさし入れて、「 これも御覧ずべきゆゑはありけり」とて、とみにも許さで持たまへれば、うつたへに思ひ寄らで取りたまふ御袖を、引き動かしたり。
「 おなじ野のつゆにやつるる藤袴 あはれはかけよかごとばかりも」 ≫

うーん。藤袴の花の薄紫色、源氏物語における紫の位置、エトセトラエトセトラ。うーん、うーん、深いなぁ。この歌は、源氏の長子の夕霧のもの。

 とはいえ、「源氏物語の庭ー草木の栞」(廣江美之助著 城南宮)には、≪古今要覧稿(江戸後期)に【ふぢばかま。(中略)これを歌によみて秋の七種に入れしは、山上憶良を始めとし、それを字音にて 「らに(蘭)」と憶へしは紫式部を始めとす、云云】とある。≫と書かれていました。となると、紫式部より早かった万葉集の「蘭」や、いかに?と、浅学甚だしいカ・リ・リ・ロが言っても詮無いこと。

 ともかくも、和名、漢名を使い、あるいは、もっと古い中国の文選を参考にしたらしいその結晶が、日本の古典である万葉集である・・・ということを、説明すべき立場の人こそ、しっかり学ぶべきだと思う。

☆写真上下とも、美味しそうでしょ?どっちも美味しい。

       お菓子j

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