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マンフレッド 

アルプス13j
(承前)
岩波文庫 春の復刊(2019年2月)は、まだ他に、戯曲だけでも4冊購入。

バイロン「マンフレッド」(小川和夫訳)も、電車用の薄い戯曲の文庫本です。(Manfed 1817)
シューマンやチャイコフスキー他が、劇のための楽曲にしたり、交響曲などにしています。
恥ずかしながら、クラシック音楽側からのアプローチではなく、この話の舞台が、スイス アルプス だったから手に取ったとも言えます。

マンフレッドは人間でありながら、万能の力を持つ持つものの、忘れたい過去があり、その忘却を可能にしたいがために精霊たちを呼びます。が、手に入れること(獲得)は可能なのに、自己忘却は出来ず、死という喪失に向かっていくという大筋です。

バイロンが、スイス・アルプスを舞台に設定し具体的な地名も書かれています。解説によると、スイスのジュネヴァ湖(レマン湖)に数か月滞在、その後、アルプスを越えイタリアに。「マンフレッド」の最初2幕は、このスイス時代に書かれたとされています。

モンブランj
≪第二の精霊の声:モン・ブランは山の王様。はるか昔に岩の玉座で、雲の衣装を身にまとって、雪の冠をいただいた。腰のめぐりに森の帯しめ、手には雪崩を抱いている。あたりどよめくその雪球もおいらの指図がなければおちない。氷河の冷たい塊は、休まず日毎に前へと進むが、立ち往生するのも、おいら次第だ。それがしこそはこの地の精、山にお辞儀をさせるのも、洞ある山麓(もと)まで揺ってやるのも、朝飯前だが―――そのおいらに何の用かね?≫
滝j

第二幕第一場では、「ベルン・アルプス山中の小屋」とあり、第二場では「アルプス山中の低い谷間――飛瀑かかる。」とあり、第三場では「ユングフラウの山の頂上。」とあり、この辺りの伝説の人であるウィリアム・テル➡➡の名前も出てきます。
ユングフラウ12j
テル12j

また、第三幕第三場は「山々のそびえ立つところ―――少し距ったところにマンフレッドの居城がある。」としていて、家来のマニュエルが「城内で不思議なものを見た」とし、話し出します。
≪そうそう、あれは夜のことでね。忘れもしない、ちょうど今時分と同じ、黄昏どき、今日そっくりの夕暮れで、―――いまアイガーの山頂にかかっているあの赤い雲が、ちょうどそのときもかかっていて、瓜二つ、あの雲かと思われるくらいだ。重苦しい突風が吹いていて、月がのぼるにつれ山の雪はきらきらと輝きだした。・・・・≫
アイガー95j

と、まあ、スイス観光の一助になりましたか?(続く)

☆写真は、上から、スイス ルチェルン ピラトゥスクルムから、アルプスを望む。下に写る湖はルンゲラー湖 右端には、右からユングフラウ、アイガー、メンヒが写っています。このズームの写真は2016年9月10日の一番下写真➡➡ 
二番目は、レマン湖から見たモンブラン、三番目は、ユングフラウなどのふもとの谷間、ラウターブルンネン、四番目は、ユングフラウ頂上に月、五番目は、ルチェルン湖のウィリアム・テル礼拝堂、六番目はクライネシャイデックから見た霧に煙るアイガー

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