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名作の帰還

白沙村荘14

(承前)
 千葉のDIC川村記念美術館が手放した橋本関雪の「琵琶行・木蘭・秋桜老猿」の3作品は、橋本関雪記念館美術館で、見ることが出来ました。「名作の帰還 〜琵琶行・木蘭・秋桜老猿」展(~2018年5月13日)
 今まで、別の美術館にあった作品が、関雪の邸宅に戻ってきたのですから、それは、文字通り「帰還」。
 
 琵琶行も、木蘭(ムーラン)も大きな6曲一双の屏風です。題材は、どちらも、中国のもの。片や白居易の詩「琵琶行」であり、片や男装をして従軍し帰還した木蘭(ムーラン)の話)。(娘は、ディズニーのアニメで知っていました。マイネームイズ ムーランと。)(*写真右の案内紙上部。**写真下の記念館前、テッセンの向こうのポスター)

 「琵琶行」は、未完の屏風も並べられ、その違いを楽しむことが出来ました。また、「琵琶行」の全文もプリント配布されていて、浅学のカ・リ・リ・ロには、ありがたいことでした。
 左遷されている白居易が、船着き場で耳にした琵琶の音。それは、かつて花街で名をはせた女の調べ。が、今は彼女も寂しい身の上で、その話を、自らの不遇の身の重ね、身を乗り出して聞く白居易が描かれています。(解説参考)*写真の図録左下、白い着衣が白居易。
 が、この屏風の魅力は、右隻にその歌とは関係のない一人の老人が描かれ、左隻にしっかり描かれた物語絵とのバランスを取っていることだと思います。老人の象徴するものが、「琵琶行」の歌を深めていると思うのです。*写真の図録中央上

 が、今回、初めて知った関雪の出自は、個人的に興味をひくものでした。
 関雪の生まれは、神戸の湊川付近の今の楠木町辺り。へぇー!カ・リ・リ・ロも小さい頃、湊川公園近くの中華料理店に祖母とよく行ったなぁ・・・
 関雪の父親は漢文の著書のある儒学者で、明石の海からとった海関。だからその子も、一字もらった、関雪。
 京都の人だと思い込んでいましたが、神戸出身ね。
 海と山の神戸。港町神戸は、異国に門を広げ、異国文化を取り入れるのは日常。
 神戸の空気が、橋本関雪の身体に流れていると知った以上、もっと その絵を見たいものだと思いました。

 また今回見られたもう1枚は、「秋桜老猿」という猿の絵(*写真右の案内紙下部)でしたが、十二支の絵も描いているようなので、ぜひ、見たいと思いました。関雪自身、たくさんの動物を飼い、中でも絵にのこるグレーハウンドやボルゾイなどの洋犬は30頭も飼っていたらしいのです。

白沙村荘jjj

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