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みんなみすべくきたすべく

よこながのえほん その1

よこながjj
 (承前)
 絵本には、いろんな大きさ・形があります。
 作品のテーマを表現するために、横長にできた絵本も多々あります。

 上記写真の上「サリーのこけももつみ」(マックロスキー作 石井桃子訳 岩波)は、サリーとおかあさんがこけもも(原書は、ブルーベリー)を摘みに出かけた先の広がりを表現するには、横長が必要です。狭い空間でこけもも摘みをしていたら、この絵本のように、母親と母熊の取り違えなんか起こりませんし、餌場が狭すぎては、こんなに平和に過ごせません。
 なだらかな広がりこそ、こけもも摘みにふさわしい。

 また、写真下の「にぐるまひいて」(ドナルド・ホール文 バーバラ・クーニー絵 もきかずこ訳 ほるぷ)も、家族が一年かかって収穫あるいは、製作したものを、お父さんが「にぐるま」をひいて売りに行き、戻ってくる話ですから、その長い道のりを横に長く表現しないとなりません。
 一年の営みを、すぐ近で、売りさばくのでは、一年分の重み、家族全員で関わった重みが薄れてしまいます。しかも、お父さんは最後に「にぐるま」まで手放し、徒歩で長い距離を引き返します。けれど、家族への土産を携えていますから、心も足も軽いのです。横長に続く道のりもなんのその・・・

 絵本の絵は、アニメーションではなく、ましてや、子どものボタン操作で動くわけではありません。
 けれども、これらの場合は、横長に表現することによって、登場人物の移動を想像し、遠いなぁ、登場人物の居る場所は広いところだなぁと、イメージすることができるのです。(続く)

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