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みんなみすべくきたすべく

拇指小僧

    そりj
(承前)
 さて、グリムの「親指こぞう」は、子供に恵まれないお百姓さん夫婦に親指ほどの大きさの子が生まれます。
その子が見せ物小屋の主人に買われ、逃げ出し、干し草の間で眠りこけていると牛の胃袋に入ってしまい、次は、狼に胃袋ごと食べられてしまうものの、最後はオオカミを出し抜いて、元の両親のもとに戻るというお話。(グリムの昔話 フェリクス・ホフマン編・画 大塚勇三訳 福音館)

 ところが、ペローの「拇指小僧(親指小僧)」は、違います。(完訳ペロー昔話集 「眠れる森の美女」(シャルル・ペロー 巖谷國士訳 講談社文庫)
 貧しいきこりの夫婦には男ばかり7人の子どもがいて、一番下の子は親指ほどの大きさで生まれた子でした。両親は、子どもでした。ども達を、森に捨てに行くのですが、機転の利く親指小僧のおかげで、家に戻れます。それでも、また両親は、子どもたちを同じように森へ連れて行くものの、今度は帰る道しるべのための白い石ではなく、パンだったために小鳥に食べられ、帰れなくなってしまいます。そこで、木の上に登って、光を見つけた親指小僧は、兄たちをそこに連れて行くのですが、それは、人食い鬼の住処でした。人食い鬼のおかみさんは、いい人でしたが・・・

 で、「サフォ」で引用されたベッドです。
≪さて、人食い鬼には7人の娘がありましたが、いずれもまだほんの子どもでした。この小さな人食い鬼の少女たちは、父親とおなじように生肉をたべていましたから、みんなたいそうよい顔の色つやをしていました。…(中略)・・・この娘たちはまだ、それほどわるい鬼になってはいません。けれども、おおいにさきが思いやられます。というのは、すでに小さな子どもたちにかみついては、生き血をすすっていたのですから。娘たちははやくから寝かされていました。7人いっしょに大きなベッドにならんで、頭にはそれぞれ金のかんむりをかぶっています。おなじ部屋に、おなじ大きさのベッドがもうひとつありました。人食い鬼のおかみさん。そのベッドに7人の男の子たちを寝かせてから、じぶんは夫のかたわらに行って寝たのでした。≫

 そして、ここで機転の利く親指小僧は、自分たちの頭巾と、娘たちの金の冠を取り換えて・・・

 ・・・とまあ、親指小僧に出てくる7人の人食い鬼の娘のベッドのことを知って、先の「サフォ」のベッドを求める件を読むと、うーん、面白じゃありませんか?
☆スイス ブリエンツ湖のホテルにあった子どもを載せる橇。

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