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犬のスヴィップ

やかましjj
(承前)
「やかまし村」シリーズ(リンドグレーン文 ヴィークランド絵 大塚勇三訳 岩波)の「やかましむらの子どもたち」の中に「オッレが犬を手にいれた話」があります。
 
 親切とは縁遠い靴屋のスネルの番犬はスヴィップといい、辺り一帯でいちばんたちの悪い犬でした。いつも、犬小屋につながれ、誰かが靴屋に来ると、小屋から飛び出して、吠え付くので、子どもたちは、怖くてそばに寄ろうとしませんでした。
 スヴィップは、靴屋にしょうちゅう殴られ、食べ物をもらえないこともありました。どろだらけで荒ぽく、うなったり吠えたりいていたのです。
 が、親切なオッレが、遠くから「おまえはいい犬だね。そんなにやたらとほえちゃだめだよ。」と、話しかけ続け、おいしいものを持っていくと、吠えなくなってきました。そして、靴屋がけがをすると、オッレは「あなたの足がわるいあいだ、ぼくにスヴィップのせわをさせてくれませんか?」と申し出ます。で、散歩に連れ出し、犬小屋をきれいにし、食べ物をたっぷりやって世話をしますが、靴屋のスネルのけがが治ると、スヴィップは、元通りの生活に…オッレは何日も何日も悲しみます。そして、そんな息子を見ていられなくなったオッレのお父さんが・・・・

 「やかまし村」のシリーズは、ドラマチックな展開の話ではありません。子どもたちの日常が、淡々と、描かれていて、大騒ぎのお話や、ヒーローの活躍ものを期待すると、つまらない地味なお話集だと思う人もいるかもしれません。
 が、しかし、子どもの頃なら、きっと、こう思っただろう。きっと、こうしただろう。ということが、次々描かれ、なんだか心が落ち着いてくるのです。
 もちろん、子どもが子どもの時期に読んでもらったなら、共感しながら楽しむことができるでしょう。

  実は、この本は、年始早々、戌の日を待たずして、入院した娘が、読みたいから持ってきてと言った本でした。

 中学生になる頃まで、毎日親子で本を楽しみました。3人の子どもの内、2人は、活字中毒気味の読書好き、この娘は、読書をしない、活字から縁遠い大人になりました。
 お腹の子は、元気なのですが、本人は当分,寝たきりで、何もできない生活に「やかまし村」を所望。
  
 さて、今日は、戌年二回目の戌の日です。犬の絵本は、他にも、犬のダッチェス、犬のくんくん、犬のショーティ、犬のバディ・・・などなど、ありますが、またの機会に。

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