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みんなみすべくきたすべく

精神の糧にしてもらいたかった

ゴッホ手紙1
*「ゴッホの手紙 上 ベルナール宛」(エミル・ベルナール編 硲伊之助訳 岩波文庫)
*「ゴッホの手紙 中・下 テオドル宛」(J.v.ゴッホ・ボンゲル編 硲伊之助訳 岩波文庫)
(承前)
 「ゴッホの手紙:」「(岩波文庫)は、手紙の全訳ではないようですが、読みやすく、わかりやすい訳なので、一気に読めます。
 とくに、芸術論を展開している内容を、素人にも伝わるように訳してくれているのは、助かりました。

 一体、誰が、訳したのか。硲伊之助という画家、のちに陶芸家でした。(浅学のカ・リ・リ・ロは、この人のことも知らなかった)
 それにしても、翻訳家のように訳がこなれていると思ったら、硲伊之助は、フランスに9年滞在し、マチスに師事した人のようです。その後、日本とフランス絵画、そして、ゴッホのオランダと日本をつないだ人でもあったようで、なるほど。と納得。
 そのあと、九谷焼陶芸に身を投じるのですが、この辺りは、いつか、北陸 加賀にある、この人の美術館に行ってみたいというに思いが生まれました。

 それで、硲伊之助のあとがきの最後の最後の文です。
≪ヴィンセントの絵画に対する情熱と人類愛的な心を知る上に、これらの手紙より適切なものはないと信じ、若い人達にこの本を読んで、精神の糧にしてもらいたかった。それが私の願いである。≫とありました。
 訳者の芸術家としての思い、若い人達を想う大人の思い、この人が訳して、よかったなと思いました。(続く)

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