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センダック最後の本

センダックj
「わたしの兄の本」(モーリス・センダック 柴田元幸訳 集英社)
 
 2012年に亡くなったセンダックの最後の作品と言われるこの「わたしの兄の本」が昨秋、邦訳出版されました。
 ウィリアム・ブレイクとイメージが似ています。
 シャガールの影響も見えます。
 この話は、シェイクスピア「冬物語」を下敷きにしています。
 子どもの絵本ではありません。 

 二人の青年、ガイとジャックの物語です。
 が、しかし、兄のジャックは1995年に亡くなっていますから、この本が、仲の良かった兄ジャックへの直接的なオマージュというものではないかもしれません。もしかしたら、50年パートナーであったEugene Glynnが2007年に亡くなっていますから、その彼へのオマージュと考える方が近いのだと思います。
 そして、「わたしの兄の本」について生前センダックは、ニューヨークタイムスのインタビューに答えて「哀しい謎解きは、自分にとって最善のものだ」という言葉を発しています。つまり、二人の絆を深く考えることが、敬意を示すことにつながる・・・・(続く)

☆写真左は、「わたしの兄の本」最初のところ
≪荒涼たる真冬の夜に
新星ひとつ!ーー燃え立つ光!
水晶のまばゆさ!ーー月を隠し、
空を焦がし、
ガツン!ーー鉄の大地をまっぷたつに裂き、≫の挿絵

☆写真右はモーリスが描いた兄ジャックの絵(「センダックの世界」(岩波)掲載)

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