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みんなみすべくきたすべく

南西洋折衷

ハワイコピーj
「マーカイム・壜の小鬼 (他五篇)」(スティーヴンソン作 高松雄一・高松禎子訳)
(承前)
 「マーカイム・壜の小鬼 (他五篇)」の中の短編「壜の小鬼」の中に、当時の英国人の思い描く南洋での家の設えの様子がこまごまと書かれていて興味深いです。小鬼に自分の終の棲家の建造を願うと、こんなに思い通りの家が出来ていたというわけです。ここには、和洋折衷ならぬ、南洋と西洋の折衷が見られます。

≪家のまわりの庭には色とりどりの花が咲き乱れ、片側にパパイヤの果樹園が、反対側にパンの木の果樹園がある。真正面に船の帆柱が立っていて、海に向かって旗をひるがえしている。家は三階建てで、どの階にも、いくつもの大きな部屋と広いバルコニーがある。窓には極上のガラスがはまっていて、水のように透きとおり、太陽の光のようにきらきら輝いている。≫

・・・・そうかぁ。ガーデニングを南洋でも、しようとおもっているんだ。イギリスみたいにはいかないと思うけど・・・それに、英国帝国主義のなごりは、庭の帆柱に旗が翻るといった表現。

≪部屋にはあらゆる家具がそろっている。壁には金の額縁に入れた絵がかかっている―――船の絵、戦う男たちの絵、絶世の美女たちの絵、珍しい土地の絵などだ。この家にかかっている絵くらい色鮮やかなものは世界のどこにもあるまい。≫

・・・・うーん、南洋の心地よい風の部屋に、こんなにこてこてしたもの暑苦しいけどなぁ・・・・海を空を眺めていたら、人工的なものは、どれも小さく見えてしまうような気がするけど・・・

≪装飾品の類いもまったくみごとなものだ。チャイム付きの時計、オルゴール、首の動く人形、たくさんの絵が載っている本、世界じゅうから集めた高価な武器、ひとり者の気晴らしにもってこいの凝った判じ絵。≫

文化の束縛からなかなか解放されないものなんだ・・・

≪裏のポーチに出れば、陸のそよ風に吹かれて、果樹園や花々をながめることができる。表のバルコニーに出て、海の風を吸いこみながら、山の絶壁を見おろし、週に一度ほどホーケナとペレの山々を行き来するホール号や、木材、バナナなどを積んで沿岸を航行するスクーナー船を見るのもいい。≫(続く)

☆写真は、ハワイ島(撮影:&Co.Hi)

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