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五月三十五日

          ケストナー1j
 ケストナーの児童文学で一番初めに読んだのは「五月三十五日」(高橋健二訳 ヴァルター・トリアー絵 岩波)だったと思います。

 理由は簡単。カ・リ・リ・ロが、五月生まれだからです。そのあと、「エーミールと探偵たち」「エーミールと三人のふたご」「点子ちゃんとアントン」「ふたりのロッテ」「動物会議」そして、かの「飛ぶ教室」と続いていくわけですが、ともかく五月生まれとしては、5月35日!こんなんありえへん!*すべて 岩波書店刊 全集は高橋健二訳 少年文庫版は池田香代子訳

 50年も昔、日本の子どもの本には、なかった(と思える)このナンセンス話に、当時は(今も)ぎょぎょっ!
 その頃、すでに、「長くつ下のピッピ」や「エルマーのぼうけん」にも出会っていたのですが、このケストナーほど、すっ飛んでない、ついていける世界でした。

 が、タイトル「5月35日」という「初めからこれは嘘」という宣言だからでしょうか。ぎょぎょっとしながらも、お話にはすっと入っていけました。特に、コンラート少年とリンゲルフートおじさんと馬(ネグロ・カバロ)が出会うところや3人(!)で過ごすところは、なんの不思議も感じませんでした。

≪「それより部屋へもどろう!」ネグロ・カバロは楽しそうにいななきました。そこで三人はぶらぶら部屋にもどり、詩人あわせのカルタ遊びをしました。馬は思うぞんぶん勝ちました。古典詩人の名まえと作品をすっかりそらでおぼえていたのです。それにひきかえ、リングフリートおじさんはまるきりだめでした。なにせ薬剤師でしたから、詩人がどんな病気にかかっていたか、何でなおり何で死んだかということは、なるほどよく知っていましたが、小説や戯曲は残らず忘れていました。信じられないくらいですが、彼は、シラーの「鐘の歌」をゲーテの作だと、ほんとにいいはりました!・・・・・≫

 うーん、この難しそうなゲーム、正解は覚えているか、本で探すようです。(続く)

☆写真の挿絵、シンプルなものですが、誰が、今、優位に立っているか、わかるでしょう。

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