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みんなみすべくきたすべく

水晶

ゆんぐふらう13j
(承前)
 「プロヴァンスの少女ーミレイユ」(ミストラル作 杉冨士雄訳 岩波文庫)を読んでいたら、シュティフターの「水晶ー石さまざま」(手塚富雄訳 岩波文庫)が読みたくなりました。
 前者は、若者の恋物語、後者は幼い兄と妹の物語。片や、陽光溢れるプロヴァンス地方、片や、厳しい自然の山岳地方、という舞台の違いはありますが、どちらも、その自然描写が素晴らしく、一度読むと、忘れられなくなる本たちです。 シュティフターの「石さまざま」の中の「水晶」は、ほかでも、ここでも何度か書きました。【石さまざまの序文  ・ センダックも水晶好き  ・   海ねこさんに書かせてもらった晩夏の項(2012年5月11日分)など。】
 淡々とした表現なのに、何度読んでも、ぐっと胸に迫ります。

  「水晶」は、クリスマスの話。そして、奇跡。・・・・というか、奇跡が起こるには、それに裏付けられる人の心、そして行いが存在するということを、説得力を持って、示してくれるのが、この小さな話なのです。つまり、大きな意味でクリスマスの贈り物の話---先日来、書いてきていた「神の道化師」や「ちいさな曲芸師バーナビー」などと同じテーマだと言えましょう。(続く)

 「石 さまざま」  (アーダベルト・シュティフター 高木久雄・林昭・田口義弘・松岡幸司・青木三陽訳 松籟社 シュティフター・コレクション)
☆写真は、スイスアルプス メンヒ ユングフラウ

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