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心驕った巨人たちが住んでいた

セザンヌj
(承前)
 「プロヴァンスの少女ーミレイユ」(ミストラル作 杉冨士雄訳 岩波文庫)で、ノーベル文学賞を受賞したミストラルは、その賞金で、プロヴァンス文化の保護を目的としたアルタラン博物館を作りました。
 プロヴァンス愛が、実を結んだということでしょう。

 プロヴァンスに行ったことはありませんが、この「プロヴァンスの少女」を読むと、陽も注ぎ、愛も注がれているこの地方に、行ってみたいものだと思いました。もちろん、もともと、ゴッホやセザンヌ、モネ、ルノアール、ピカソ、マチス、シャガール、ゴーギャン、シニャック・・・・枚挙にいとまがないほどプロヴァンスを描いた絵画作品からも、憧れてはおりました。

 さて、お話には、セザンヌの絵で有名なサント・ヴィクトワール山のことも出てきます。
≪かつてクロウ*に心驕った巨人たちが住んでいた。ところがかれらは、とてつもない石の大洪水のために、ことごとくこの地に生き埋めにされてしまったのだ。たわけた連中だ。巨人たちは一つの梯子とおのれの肩をたよりに、全能の神を天上から引きおろそうと考えたほどだった。ところがこれより先、巨人たちはサント・ヴィクトワールの山を鉄梃で引き裂き、アルピューユの山並みのそそり立つ断崖を切り取ってヴァントゥーの山につけようとしたことがある。そこで、神が手をおくだしになった。北西風(ミストラル)は雷と嵐を伴って、鷲の飛ぶ速さで、神のもとを飛び立った。・・・・・≫

*解説によると、
 このクロウの地というのは、プロヴァンス西部の広い荒地のことで、荒地になったのは、ヘラクレスがスペインに向かう途中、クロウの地でリグリア人に遭遇、ヘラクレスは応戦中に矢を使い果たしたので、ジュピターに助けを求め、ジュピターはリグリア人に石の雨を降らせた結果、今日でも、クロウは石に蔽われているという。(「水晶」に続く)

☆写真は、セザンヌ 1897年ころのサント・ヴィクトワール山

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