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十一面観音菩薩立像

117法華寺j
奈良、法華寺に行きました。天平時代の聖武天皇のお后、光明皇后(701~760年)ゆかりの尼寺です。国宝十一面観音菩薩立像の特別開扉期間(6月5日~9日)でした。

先日の阿修羅像は、できた当初、朱塗りでしたが、この十一面観音菩薩立像は、当初から、木肌を生かし、彩色の少ないものだったようです。しかしながら、今も、唇には、ほんのり紅が残っていて、とても艶やかです。

白洲正子が、「十一面観音巡礼」*で、この観音菩薩のことを、写真では「太り過ぎて、寸足らずに写る」と、書きました。確かに、実物は、豊かなふくよかさがありますが、太りすぎではなく、1メートルくらいの小さい像ですが、寸足らずとは到底思えません。今にも動き出しそうな、そり返った右足の爪先。長すぎる腕の先の華奢な指先。厨子の中に入っていることもあって、光の当たり方も弱く、写真で見るより、ずっと表情が穏やかです。見上げて見ると、本当に神々しく美しい。長すぎる腕も気になりません。見る位置を変えると、また表情が違って見えます。やっぱり、本物。

仙洞御所から移築されたという名勝庭園も特別公開期間でしたし、前庭や庭園『華楽園』にも、たくさんの草花や木々の花が咲いていました。四季折々、美しいことと想像できます。十一面観音菩薩像の光背(こうはい)にある蓮は、開花時期には少し早かったのですが、初夏の風にそよぐ、爽やかな緑が、それだけでも十分美しかったです。しかも、境内の木々には、名札がついていて、花や木の名前が知ることができる細やかな心遣いも有難いことでした。
十一面観音菩薩様と花々、眼福に預かった一日でした。

*「十一面観音巡礼」(白洲正子著 新潮社 講談社学芸文庫)
*「白洲正子 十一面観音の旅」(別冊 太陽 平凡社)

☆写真上は、法華寺本堂。下左は、名勝庭園。下右は、カキツバタと蓮。一番下左は、黒花ロウバイ。右はシモツケ(下野)。

118名勝庭園j119蓮とカキツバタj
120黒花ロウバイj121下野

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