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みんなみすべくきたすべく

幸せの おすそ分け

あさひふんすいj
(承前)
 泣き言を書きためている間に、些細な泣き言なんか、一気に吹き飛ぶひとときがありました。
 
 その日、授業が終わると、数年前の専門学校卒業生が、赤ちゃんと一緒に来ていました。
 当時の同級生と結婚した彼は、彼女が仕事が終わるまでのちょっとした時間つぶしに、やってきていたようでした。
 よちよち歩くその子の月齢を、ぴったり当てると、「すごい!」とお褒めの言葉。
 「かわいい子やねぇ」というと「そうなんです。ほんと、かわいい。」
 「親に似ず、賢い子やね」と言うと、「はい、ありがとうございます。」

 かつて、彼から、何度か、社会に対するふらつく気持ちを聞いた覚えがありました。
 メールも直接来ていました。
 それこそ、泣き言のいくつか…だったと思います。
 彼が、しっかりものの同級生の彼女に、叱咤激励されていたのも覚えています。

 そんな彼が、その彼女と結婚。
 今、赤ちゃんは、穏やかに彼に抱かれています。
 彼から、その子を育てている自負が、溢れていました。
 落ち着いた父親の顔でした。
 よかった。

  さて、本が重いので、いつもよりゆっくりと歩いて駅にたどり着くと、駅ホーム向こうの金網のほうから「先生!」と呼ぶ声が・・・
 金網の向こうには、彼と赤ちゃん。
 「バイバイ!」と手を振ると、その子も、小さな手を振って「バイバイ」
 抱っこしている彼があんまりにこにこして嬉しそうなものですから、
「幸せでしょう?」と聞くと、
「はい、幸せです」と、大きな声で返ってきました。(続く)

☆写真は、スイス レマン湖畔 モルジュ。
 

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